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「中国動向と非鉄金属市場」 中央政府による3回目の組織的環境検査が始動

2017年05月18日 | 社会・経済

4月25日に中国の環境保護部(「部」は日本の「省」に該当)は第三回となる中央政府環境部門による環境保護状況の監督査察検査を始動させた。今回の検査対象は天津、山西、遼寧、安徽、福建、湖南、貴州の7省市とされ、実際にはメーデー明けから1か月の予定で各地に常駐して展開される。

この検査は、2015年7月に「環境保護督察方案」の試行が決まったことで、地方政府や地方党委員会が管轄する関連部門に中央政府が直接、環境問題を監督するものとして始まった。それまで行われていた地方政府部門主体による管理監督を強化したもので、その背景には環境問題の増大がある。

まず15年12月31日から16年2月4日にかけて河北省で試行された後、第一回は15年5月から5か月間にわたり内蒙古、黒竜江、江蘇、江西、河南、広西、雲南、寧夏の省区で実施された。非鉄金属産業の多い省区を網羅して長期間をかけて行われた検査により、採掘ライセンスの期限超過や環境基準の未達の摘発が行われ、停止や減産に追い込まれたケースも多く見られた。鉛、亜鉛、ニッケル銑鉄、タングステン、スズ、再生銅などの産業で一時停止など何らかの影響が報じられた。

第二回は16年11月からの1か月間、北京、上海、湖北、広東、重慶、陝西、甘粛の各省市を対象として行われた。広東省でのスズ供給の一部に生産の萎縮が見られるなど影響が出た。

第三回に先立ち、既に湖南省で環境検査が実施された結果、2月にはアンチモン鉱山での生産が規制を受け価格動向に影響、これがアンチモン価格を下支えしている面も見られている。また5月12日の情報によれば、江蘇省揚州市の酸化亜鉛の生産が既に長期にわたって停止されているもようだ。

湖南省永興県ではビスマス、(元素の一つである)テルルの企業への検査により生産停止または生産制限が報じられ、ビスマスの供給懸念も報道された。また、山西省ではボーキサイト生産への影響も見られる。さらに、中国の大きな銅産業年である安徽省銅陵市にも5月11日に検査団が到着。環境保護状況の審査後に水源地査察などが行われていると報じられている。

第一回の検査が行われた当時は、対象省区も非鉄金属関連産業が多く、その動向や検査の方式が大きく注目された。だが、これまでの経過からは、検査による大きな供給の中断は避けられたように見える。事前に地方政府による受審準備も行われてきたようである。ただ、関係者が検査の動向に気をもむ状況は変わらず、供給中断の懸念が解消されているわけではない。

=5/18 日刊工業

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