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中国のアルミ、迫られる構造改革

2016年10月25日 | 社会・経済

アルミの世界最大の消費国で有数の地金生産国でもある中国が供給過剰に陥っている。大手約10社のアルミ製錬所が今年に入って減産に踏み切ったが、地方で乱立する中小のアルミ製錬所の高稼働が続いている。余剰分が輸出に回り、供給過剰は世界市場にも波及している。

本来、豊富な資源と発電所を持つ中国ではアルミは自国内生産分を国内消費で賄える。アルミの「地産地消」ができるのは世界でも珍しい。だが、中国の地金や合金(半製品)、加工製品の国外輸出が国際指標となるロンドン金属取引所(LME)のアルミ先物価格の上値を抑えるようになった。

 アルミの過剰生産は中国の貿易統計にも表れている。2014年のアルミ輸出量(地金、合金、製品の合計)は434万トン。15年は476万トンと前年比で1割増となった。大手のアルミ製錬が協調減産に踏み切った今年は1~3月期こそ前年を下回る数量で推移したが、4月以降に再び輸出は増え始め1~9月期で347万トンを記録した。「10月以降も高水準の輸出が続いており、16年は統計を取り始めて過去最高だった15年を再び上回るかもしれない」(商社)との予測も出始めている。

  
    ※地金、合金、製品の総量。小数点の関係で各月の合計と年間合計は合わない場合がある。

アルミ価格の指標となるLMEの3カ月先物は、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意に伴う原油高を材料に一時、1年2カ月ぶりに1トン1700ドル台を目指すチャートを描いた。だが、銅など他の非鉄市況と同じように20日の時間外取引では一時1610ドル台の安値で取引されている。野村証券経済調査部の大越龍文シニアエコノミストは「銅やアルミの市況低迷は中国での公共投資拡大の掛け声にもかかわらず、過剰生産の解消や実体経済の回復が見られないひとつの証拠」と指摘する。

  

 非鉄市場に詳しいオフィスKの多田克己代表取締役は「アルミに限らず中国が演出した非鉄金属高騰のサイクルは過去20年間で終わった。この時期の高騰相場が生み出したものは、中国の投機的とも言える在庫積み増しや過剰設備の増設だった」と話す。大手製錬所の合併や地方政府にある中小製錬所の統合などの構造改革なしに中国でのアルミ需給は均衡に向かわないだろう。

=10/25 日経web

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