銅相場情報kozuka

~銅相場に関する情報をピックアップ ~

錫鉱輸入:中国、精鉱にシフトか~ミャンマー産単価急上昇

2016年11月08日 | 社会・経済

中国が輸入しているミャンマー錫鉱石単価が急上昇している。中国の貿易統計によると、9月の輸入平均単価は前月比キロ0・6ドル(30%)高の2・57ドル。昨秋の最安値から2・6倍も高い。

急速な採掘による貧鉱化も伝えられていたが、統計上の数字を見ると、粗鉱から精鉱にシフトしている可能性があるようだ。

   

世界最大の錫生産国である中国は、環境規制が厳しく新規採掘許可が下りにくい自国鉱から、主産地の雲南省に隣接するミャンマーから鉱石調達を増やしていた。1~9月の累計輸入量は前年同期比94%増の34万5800トン。同国が消費する錫原料の約3割を占めるとも推定される。

月間輸入量は4万トン前後で高位安定していたが、9月輸入量は前月比52・3%減の1万7425トン。9月はミャンマー北部が雨季に当たるため、採鉱量が例年落ちるシーズン。前年同月と比べると74・5%多いため、数量面では高水準が続いている。

一方、輸入平均単価は昨年10月の底値キロ0・97ドルから回復している。指標とみられる中国国内の錫価格が昨年12月のトン8万4000元(約1万3000ドル)から、現在は13万3000元(約1万9800ドル)まで58%上昇していることなどが背景にあったが、8~9月は指標をはるかに上回る上昇率(71%)を示している。

ミャンマー錫鉱山は2012年の市場開放後の乱開発により、鉱石品位の低下がたびたび伝えられ、中にはあと2~3年で枯渇する説も出ていた。これが、もう一方の大手生産国であるインドネシアの生産低調とともに供給不安を形成し、相場上昇にも寄与していたが、貿易統計上の輸入単価は逆行高をたどっている。今後、数量が高水準のまま単価が上昇すれば、錫純分の輸入量の拡大を意味することになり、供給不安と相殺しかねない。

ミャンマー北部の錫産地はインフラ整備が未着手で、少数民族による紛争も起きているもよう。そのため、精鉱処理を行う施設は存在しないとみられていたが、粗鉱は陸上輸送コストがかさむ上に、品位が低下すればさらに膨らむ。「現地では露天掘りから坑道掘りに移っているという話も聞く。産地が固定化されれば、精鉱が始まるのは不思議なことではない」(市場関係者)。

また、中国は9月に錫地金1085トンを輸入。月間輸入が1000トンを上回ったのは9カ月ぶりで、ボリビアからが69%の749トンを占めた。中国は12年に年間3万トン超の地金輸入を行っており、その後に買鉱に切り替えた経緯があるが、ここにきて地金に回帰する兆しも出ている。

=11/8 日刊産業

ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« <関東故銅> 4~8円続伸 ... | トップ | 中国:10月の輸出、7カ月連... »

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL