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ニッケル相場、フィリピン震源で再び波乱

2017年05月16日 | 社会・経済

フィリピンの政治混乱が再びニッケル相場を揺らしている。5月3日、閣僚任命委員会はロペス環境資源相を不承認とする評決を下した。ロペス氏は環境保護活動家として知られ、2016年6月の就任以降、環境保護を目的にニッケル鉱山の操業を停止するなど生産を制限してきた。今回のロペス氏罷免で政策方針が変更されれば、供給が増加する可能性が高い。国際相場は下げ足を速めている。

   

フィリピンは世界最大のニッケル鉱石生産国。これまでもフィリピンの政策によって相場は乱高下を余儀なくされてきた。今年に入ってからも政策は二転三転したが、方向感がみえず「ここ2カ月ほどはフィリピンの動向を手掛かりにした相場の大きな変動は少なかった」(商社)という。実際に2月上旬、環境資源相だったロペス氏が同国の生産量の約半数にあたる鉱山に対し操業停止を命令した際には供給減懸念が高まり相場は上昇した。ただ、この決定に対し産業界が反発し、財務相も見直しを要求。ドゥテルテ大統領も政策の再検討を示唆するなど閣内でも意見が割れていことから、その後相場は低位で安定していた。

 ロペス氏の罷免によって「政府は鉱業に対する強硬姿勢の転換を市場に示した」(つくし資源コンサルの渡辺美和代表取締役)。市場関係者の間ではこれまで停止に追い込まれていた鉱山の一部で操業が再開されるだろうとの見方が広がった。指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物価格は5月中旬時点で9000ドル台前半と、直近高値をつけた2月中旬に比べて2割ほど下落した。

ロペス氏罷免から5日後の8日、ドゥテルテ大統領は後任に国軍元参謀長のシマツ氏を任命した。シマツ氏は「環境保全と責任ある鉱業の両立は可能だ」と発言するなど、基準を満たした鉱山会社の操業を認める姿勢を示している。ただ元軍人という予想外の人選で鉱業や環境保護に対する政策に関しての手腕は未知数。「実際に鉱山の操業が再開し、鉱石の供給が増加するかどうかは不透明」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の調査部金属資源調査課の新井裕実子氏)との指摘も多い。今後もフィリピンの動向から目が離せない状況が続きそうだ。

=5/16 日経web

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