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17年度上期 非鉄金属市況見通し② 株高・ドル安・商品高 

2017年04月05日 | 社会・経済

昨年11月から始まった「トランプラリー」により、株高・ドル高・商品高が鮮明となった。4月以降も米中景気は底堅く推移する見通し。一方、欧州で行われる選挙への警戒感もある。非鉄金属の上昇基調は続くのか。国際商品に携わる専門家2人に、上期のマクロ景気動向や相場の材料などを聞いた。

 ------金融市場の現状について。

「トランプ米大統領が就任する前後から、明らかに市場心理が改善している。経済指標を見ても、製造業景況指数(PMI)が欧米などの主要国で上向き。株価が戻りを試してもおかしくはない場面といえる」

------米株は節目の2万ドルを超えた。

「米株は買いだとみている。過去の米ダウ工業株30種平均を見ると、年率の平均上昇率は8・75%、長期上昇のサイクルは17年程度だった。リーマン・ショック前の高値を上抜いた2013年を新たな上昇相場が始まった年とみれば、17年後の30年には米株が6万4000ドル前後になっても不思議ではない。机上の計算だが、過去の事実から希望的観測と否定もしづらい」

------今の市場は強気なのか。

「悲観的な人も少なくない。米景気の拡大局面は、過去3回の平均が95カ月だった。3月を終えて93カ月がたっており、そろそろ米国も危ないとの連想も起きやすい。一方、ITバブルのときは120カ月続いた。難しい判断ではあるが、ITバブル時のような景気拡大になると個人的にはみている。米株がずっと高値を更新し続けているのは事実だし、割高だと批判しても仕方がない。割高だと空売りをしていたヘッジファンドは、現状では買い戻しを余儀なくされている。弱気筋が強気に転じて買い終わるまで、上昇相場は続くのではないか」

------上昇のイメージは。

「一本調子での上昇というよりも、下値を切り上げていくイメージだ。米国の家計資産は株式や投資信託、債券などが5割以上を占める。もし米株が下落すれば、個人消費を冷やすことにつながりかねない。これからも株価維持を優先した政策が取られるだろう」

------米利上げの影響について。

「金利上昇により株価が抑えられるとの見方もある。仮に、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年3回利上げを行ったとしても、過去に比べ金利水準が低いことに変わりはない。あくまで金利水準の正常化に向けた動きであり、市場を圧迫するような状況が生じるのはまだ先であろう」

------トランプ米大統領の発言を警戒する向きもあるが。

「警戒し過ぎだと思う。トランプ米大統領は、発言が過激で分かりづらいこともある。ただ、米経済にとって悪い政策を行うはずがない。期待が多少はげることはあっても、大きく心配する必要はないのではないか」「米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏は、米経済の将来に明るい見通しを示している。米株価についても『足元の金利水準を踏まえれば、米国株は安いほうだ』『バブルの領域にはない』と言明している。トランプ政権が誕生したからといって株式投資を止めてはいない」

------米景気や株価は堅調見通しだが、市場を見る上で注意すべきことを。

「米国がドル安政策であることだ。ドル高は長期的には米国にとって良いと財務長官が発言したが、基軸通貨であることが必要で、対円や対人民元などでドル高が良いといった意味ではないだろう。米製造業が収益向上を目指すのであれば、ドル安を志向せざるを得ない。日本株の上昇が円安とリンクしているように、米株とドルも逆相関の関係にある」

------ドル円の見通しは。

「17年は1ドル=104円台から、場合によっては一時的に103円台の可能性もゼロではないとみる。現在のファンダメンタルズ(需給要因)では、118円を下回る円安は難しいだろう」
「最大の理由は日米実質金利差にある。実質金利は名目金利から期待インフレ率を引く。簡便的に計算するため、名目金利は10年債利回り、期待インフレ率は消費者物価の前年比を用いる。米国の実質金利は、10年債利回りの2・425%から、1月の消費者物価指数の前年比である2・5%を引いたマイナス0・075%になる。一方、日本は10年債利回りが0・087%でインフレ率がマイナス0・2%なので、実質金利は0・287%になる。日本のほうが金利が高いため、円高に振れやすい」

------ドル安であれば、非鉄金属にとっては支援材料になる。

「非鉄は底打ちした。ドル安に加え、世界的に景気が良くなるのであれば需要も拡大する。これまでの価格下落により、供給側の調整も進んできた。今年から引き締まっていくとみる」

(エモリキャピタルマネジメント 江守 哲 氏)

=4/4 日刊産業

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