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E-Waste争奪戦、先行く海外勢~現地の環境へ配慮も必要

2017年07月14日 | 社会・経済

欧米のリサイクルメジャー、例えばベルギーのユニコアなどはE-Wasteのリサイクルで積極的な事業展開を行っている。東アジアでは台湾が先端的で、複数の関係者から「ある部分では日本を上回るレベル」と指摘する声が上がる。ただ、台湾資源再生協会の蔡敏行創会理事長は台湾の金属リサイクルの問題点として「銅製錬の不在」を挙げる。この点は世界屈指の技術レベルを有した非鉄製錬各社が揃う、日本に大きなアドバンテージがあると言える。

    

また、東南アジアではシンガポールに大手貴金属リサイクル業者のTES-AMMやメテック・インターナショナルなど複数の事業者が存在する。その回収先は東南アジアだけでなく、米国、中国、オセアニアやEU、アフリカまでと幅広い。豪州企業なども東南アジアで事業展開しており、獲得競争は激しさを増している。

今回のバーゼル法改正は、あくまで「手続きの簡素化や撤廃をするだけ」(環境省・萱嶋富彦課長補佐)であり、これにより「ようやく(海外勢と)同じ土俵に立てた」(商社筋)ということに尽きる。そのため識者の中には「価格競争に打ち勝てるのか」「13万トン増は厳しい。1桁万トンの増加に止まるのでは」と懸念する声もある。実際に輸入量を増加させるには、厳しい国際競争を勝ち抜く必要がある。

最も狙いやすいのが海外に進出している日系企業の製造工程から生じるスクラップだ。これを取りこぼさないことが第一になる。次いでローカルから発生するスクラップの確保で、欧州勢に対抗できるネットワークの構築が急がれる。

その一方、多くの関係者は、輸入拡大のためには現地の環境に対してこれまで以上に配慮を示しつつ、コスト面でも有利になるようリサイクル効率の向上に努めていかなければならないと声を揃える。日本で再資源化を拡大するためには、これまで以上に日本企業のモラルと実力が問われてくるためだ。

遅くとも1年半後には改正バーゼル法がスタートする。今回の法改正が日本と東南アジアを含む世界の人々との架け橋になったと後の世で言われるようにすることがE-Wasteリサイクルに係るすべての人達に課せられた責務だ。これは綺麗ごとではない。世界の人々から信頼を得ていくことこそが、我が国の資源確保に大きな影響を与えることを忘れてはならない。

=7/4 日刊産業 「非鉄リサイクル特集~アジアのE-Waste」

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