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資源輸出国に改革効果、中南米経済に明るさも

2016年10月13日 | 社会・経済

長引く商品市況低迷は、世界の資源輸出国に経済改革を迫っている。

 中南米諸国はインフラ、教育、税制、規制改革を通じて再び根本的な見直しに焦点を合わせようとしている。ブラジル中央銀行のゴールドファイン総裁は「商品市況の上昇による成長はそれはそれで素晴らしいが、永続的ではない」と指摘し、「生産性を向上させるような改革が必要だ」と述べた。

 こうした諸国の試みは世界の資源国にとってテストケースとなっている。国際通貨基金(IMF)が先週末に米ワシントンで開いた国際通貨金融委員会(IMFC)では、世界経済におけるこうした国々の苦悩についても言及された。

 中南米諸国の大半は、中国の好景気で原油、鉱物、農産物の輸出が急増したため、抜本的な経済改革が数年遅れた。こうした国々の当局者はインタビューで、商品市況の回復を当てにすることはもうしないと述べた。

政治的混迷から抜けだしつつあるブラジルは、公共支出に上限を設けようとしているほか、国有資産の民営化やインフラ投資を進めている。

 ペルーではクチンスキ大統領の政権が、課税対象を広げる税制改革に取り組んでいる。同国では2013年には労働者の約64%が正式な統計に現れないインフォーマルセクターの労働者だったが、こうした人々をフォーマルセクターに引き入れようとしている。

 トルネ財務相は、こうした政策により銅輸出や政府支出への依存度を引き下げることができるとした上で、「成長の原動力を変える必要がある」と述べた。

 IMFによると、中南米経済は14年に大幅に減速し、15年にはマイナス成長となった。16年については、ブラジルとアルゼンチンのマイナス成長が足を引っ張るため、マイナス0.6%の成長を予想している。両国とも苦しい政治改革のただ中にある。

 商品市況の低迷は、資源輸出国の通貨下落にもつながった。このため輸入価格は上昇し、実質所得は減少。インフレ率は急上昇した。

ただ通貨安は輸出セクターに恩恵をもたらし、資源価格下落が経済に与える悪影響を緩和した。

 だが中南米をはじめとする新興国は輸出の大部分を市況商品に依存してきたため、打撃に対する緩衝材がほとんどない。

 S&Pグローバル・レーティングの中南米担当チーフエコノミストは「少なくとも短期的には、為替相場も緩衝材としては役に立たない」と指摘した。

 金融政策を利用して成長を後押しするかインフレ率を抑制するかの決断を迫られる中銀にとって、こうしたことは難題だ。中銀は多くの場合、利上げによってインフレを抑制することを選択してきたが、需要を押し下げるという副作用もあった。

 中南米諸国では物価が安定してきたため、中銀は近いうちに利下げを開始できると期待している。ブラジル中銀のゴールドファイン総裁は、公共支出に上限が設定されさば利下げに自信を持てるようになると考えている。

 IMFの予測によると、中南米各国は商品市況の低迷を乗り越え、来年には経済が好転し始める見通しだ。インフレは減速し、中南米地域の成長率は1.6%が見込まれている。

ただこれらの国々は急がなければならない。米連邦準備制度理事会(FRB)は年内に利上げを再開したい考えを表明しており、そうなれば新興国の通貨がドルに対して安くなる。FRBが利上げを再度延期しても、神経質な投資家が中国の景気減速や英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の影響について懸念し始めれば、ドルは上昇する可能性がある。

 新興国の通貨が下落すれば、輸入価格を押し上げ、実質所得を押し下げ、インフレ率を再び上昇させかねない。

=10/10 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

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