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非鉄相場:原油と中国経済を注視~銅、まずは5800ドルを目指す

2017年06月14日 | 社会・経済

年明けから春ごろにかけ高値を付けた非鉄金属だが、足元は調整局面の様相を呈している。供給側の生産削減から需給は引き締まっていく方向にあり、中長期的に見れば緩やかな上昇基調にある。

みずほ銀行デリバティブ営業部コモディティ市場営業チーム調査役の吉田朋哉氏に、非鉄相場を取り巻く環境や見通しなどを聞いた。

-----商品市況の全体感を。

「非鉄金属は強地合いとは言いがたい。足元で商品の中心になっているのは原油であり、1年を通してポイントになるのはやはり中国経済だろう。全国人民代表大会(全人代)を終えてからの中国の経済指標は、例年弱い数字が出てきやすいとの印象を持つ。ハードランディング(硬着陸)はないが、景気の波はあるとみる。例えば、輸出入の統計で悪い数字が出てくる場面では、非鉄金属は売られやすいと思う」

-----原油の需給は

「石油輸出国機構(0PEC)による減産継続だけでも、供給不足に向かっていくのは間違いない。ただ、需給は引き締まるものの、相場は大きく上昇しないだろう。、昨年11月の減産合意を強材料に超えてきたバレル55ドルが、上値めどになる。相場を押し上げる新たな材料として、OPECの減産継続だけでは弱いとみている。米国の増産が原油価格の上値を押さえている構図は、依然として変わっていないからだ」

「米国の生産量を注視している。先行して生産拡大が続いてきたパーミアンという地域があるが、最近になって生産効率が少し落ち始めたともいわれる。仮に、生産効率の鈍化が他地域にも広がっていくのであれば、今まで右肩上がりだった生産量が伸び悩むことはあり得る。OPECの減産を米国の増産が打ち消すといった市場心理が改善するなら、60ドルの高値を試すかもしれない」

-----今年に入り、原油の買い越し幅が大きく膨らんだ。

「買い材料を探している中で、OPECの減産に乗ったのだと思う。買えば上昇し、また買うといった流れ。ただ、このときのような勢いのある相場は、今後なかなか出てきにくいだろう。一方、下落したとはいえ減産前の水準は下回らなかった。45ドル割れは続かないとみる」

-----地政学的リスクに、原油は反応しづらいようにも映る。

「地政学的リスクは今やいろんな地域で存在しているが、原油の生産に影響する中東であればインパクトは大きい。一方、地政学的リスクの話に、市場が慣れてきてしまっているという部分も正直なところある。中東であれば上向きだが、北朝鮮なら下向きと、すべての地政学的リスクが価格上昇に働くわけでもない」

-----金融市場におけるリスクオンやリスクオフに、商品市況も影響されやすくなっているようだ。

「確かにリスクオンやリスクオフといった金融市場全体の流れの中で、非鉄金属が買われた売られたとの印象は強い。為替のユーロドルを見ながら大きく動いた時もあったが、今は材料の一つにとどまっている」

----非鉄金属の需給はどうか。

「アルミとニッケルは弱く、他はしっかり。アルミの強地合いには違和感を感じる」

----まず非鉄を代表する銅を詳しく。

「需給が引き締まる方向にある。年初のストにより生産量が削られ、今もインドネシアではストが行われている。4月末に発表した国際銅研究会(ICSG)の予測によれば、17~18年は供給不足と、若干だが強気にシフトしていた。もう少し価格が上がっても良いと思う」

「中国の輸入量が対前年比で約3割落ち込むなど、需要面の不安が上値を押さえているのだろう。すぐにトン6000ドルに達するとは思えないが、下値抵抗線の5500ドルあたりを割り込むイメージもない。現在の相場水準から大きくは下げず、5800ドルを目指す方向とみている」

----亜鉛や鉛、錫の需給はしっかりしているが、足元の価格は軟調気味だ。

「独自材料に乏しく、アルミに資金が流れやすくなっている。強材料が出てくれば反応するだろう。亜鉛の下げは、昨年に上昇した調整とみている」

----ニッケルは弱い。

「トン1万ドルを割れの水準には値ごろ感があるが、需給が引き締まっているとの感覚がなくオーバーシュートしやすい。居心地の良い水準はもっと上とみる」

=6/14 日刊産業

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