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『廃棄物処理法・バーゼル法改正』 金属リサイクルへの影響(上)

2017年06月15日 | 社会・経済

■扱い業者に適正管理促す

■新概念「有害使用済機器」

廃棄物処理法とバーゼル法(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律)の改正案が9日の国会で成立した。廃棄物処理法は2018年6月、バーゼル法は同12月までに改正法が施行される。

今回の法改正の柱は雑品スクラップ、使用済み鉛バッテリー、廃基板など金属スクラップの規制に関わる内容の変更であり、今後の国内金属リサイクル業界に少なからず影響を与えるとみられる。両法は具体的にどのように改正され、手続きなどがどう変わるのか解説する。

環境省は今回の廃棄物処理法の改正で「有害使用済機器」という新しい概念を取り入れ、それを含む雑品スクラップの取扱業者に適正管理を促す。具体的には対象機器の保管・処分を行う業者に都道府県知事への届出を義務付ける。

雑品スクラップの規制が強化されるという印象が強いが、環境省担当者は「あくまで法律で規制するのは雑品スクラップではなく、有害使用済機器、もしくは有害使用済機器を含んだスクラップ」と話す。対象者が事業を継続して行っていくには、届出と処理基準の順守が必須となる。

その有害使用済機器とは何かだが、法律的には適正な保管をしなければ生活環境保全上の支障が生ずる恐れが高いものとされる。具体的にどういった機器かは、環境省や経済産業省の専門委員会で有識者を交えて今後話し合い、1年後の施行までにリスト化する。処理基準も同様に今後議論する。

有害使用済機器が指定されることで従来と大きく変わるのは、有価で買えば廃棄物に該当しないという理論が通用しなくなるということだ。リユース目的以外で対象品目を収集運搬する業者は、必ず届出が必要になる。

届出は、事業者単位ではなく、集荷拠点単位になる見込み。有害使用済機器を集荷するヤードを複数の都道府県に持つ業者があれば、ヤードごとに届出が必要になる。扱うスクラップ中に少量でも有害使用済機器が含まれれば対象業者とみなされるため、届出が必要な対象範囲は広い。

届出をすれば、有害使用済機器を雨ざらしにしない、雑多に積まないなどの処理基準の順守が義務付けられる見通し。もし処理基準違反があった場合、業者に対しては改善命令の措置が行われ、従わない場合には現行の産業廃棄物処理法にも制定されている重い罰則が適用される。

こうした改正廃棄物処理法の狙いの一つは、約4割が不法に処理されている家電4品目(エアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビ)、集荷率が伸び悩む小型廃家電の国内での適正処理を促すことにある。今回の改正で有害使用済機器に指定されるのは、家電リサイクル法、小型家電リサイクル法で定めた機器など、家庭から排出されるものが中心となる見込み。

小型家電リサイクルの認定事業者や金属、プラスチックで中間処理業許可を既に持っている企業は、届出が不要になる可能性が高い。

廃棄物処理法の規制強化によって不法投棄が増加することを懸念する声もあるが、環倍省担当者は「廃家電に関しては認定事業者があり、出し先に困るというのはおかしい」と話す。

一方で、業務用エマコンなど流通ルートが定まっていない工業用雑品を専門に扱う業者に関しては、今回の改正では有害使用済機器に指定されない可能性がある。ただ、「家庭用エアコンと業務用エマコンで構造的に大きな差があるわけではない」(環境省担当者)ことからこれらの雑品の流通のあり方についても、今後議論される可能性がある。

     

=6/14 日刊産業

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