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特金スクラップ:塩漬け放出、荷繰り改善~相場高、年末整理売りも

2016年12月20日 | 社会・経済

特金スクラップの荷繰りが改善してきた。国内発生難が2年近くに長引いてモノ不足が深刻化していたが、価格指標となるニッケルやコバルトの輸入採算価格が上昇し、塩漬けされていた現物の放出意欲が高まり、市中取引は年末の整理売りと合わせて活発化。海外からの売りオファーも増えているもようで、タイト感はほぼ解消されてきたようだ。

ロンドン金属取引所(LME)のニッケル相場は、LME在庫増加などのファンダメンタルズ(基礎的需給要因)の悪さが嫌気され、今年2月に13年ぶりにトン8000ドル割れ。7月に1万ドルを回復したものの低調な値動きが続き、11月の米国大統領選後にメタル全面高となる中、ニッケル相場は1万2000ドルに届かず頭重かった。

しかし、円安によって輸入採算値は急伸し、地金相場は20%以上アップ。特金スクラップは前月平均価格がベースで取引されることが多いため、「まだ先高観があるので売り控えているところも多い」(特金スクラップ問屋)とも言われるが、仕入れ価格に見合った塩漬け玉は順次売り出され、先月まで窮していた荷繰りは早くも緩和してきた。

特金スクラップの主力であるニッケル系は相場低迷時、低ニッケルの耐熱鋼などの選別意欲の低下していたため、流通量が落ち込んでいた。納入先の大手ステンレスメーカーはそうした原料事情を受け、納入量未達や納期後ずれを容認する姿勢を取っていたため、争奪戦で需給がひつ迫することはなかったが、その一方でスクラップの代替材料として調達された地金の国内需給がタイト化する局面もあった。

コバルトの国際相場も昨夏以来のポンド14ドルまで上昇。市中相場はキロ4400~4700円で、7月の直近安値と比べると1000円以上も急伸している。そのため、コバールなどコバルト系スクラップの荷動きも上向きつつあり、「特金以外の電池スクラップの市中発生も増えている」(別のスクラップ問屋)。

これら特金スクラップは、海外からも数百トン単位の解体物のオファーが舞い込んでいるという。足元相場で取引される海外からは、相場が上げ止まった時点から売り物のオファーが出るため、国内より動きが早い。こちらも国内と同様、塩漬けされていたようだ。

国内ステンレスメーカーの稼働率は来年1~3月に上向く見通し。不足しているフェロニッケルの代替原料として、スクラップ購入量を増やすと予想されており、「来年はスクラップの年になるだろう」(同)ともささやかれている。ようやく明るさが出てきた先行きに備え、積極的にスクラップを仕込んでいる問屋も多いようだ。

=12/19 日刊産業

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