こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『ジェリーフィッシュは凍らない』市川憂人

2017-03-30 19:36:07 | 読書感想
1980年代、特殊技術で開発された気嚢式浮遊艇ジェリーフィッシュの新型の航行試験が、6人の搭乗者によって行われたが、数日後、彼らは焼け焦げたジェリーフィッシュとともに、山中に他殺体で発見された。

現場はプロの登山家でも脱出するのが難しいと思われる場所で、あとから判明したところによると、彼らはジェリーフィッシュの本当の発明者を殺し、特許を奪った者たちだった。
しかし発明者もその近親者も亡き今、彼らを殺した者とは?

いやー、難しかったです。
犯人は多分彼だとは思いましたが、それがどの名前の人物か特定できません。
実際、読み終わってみると、彼や作者の欺き方が綿密で周到なので、こりゃ、私には太刀打ちできないはずだと感じさせられました。
また、パラレルワールドものという私好みの設定だったのも、特に面白く感じた理由の1つでした。
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『土曜はカフェ・チボリで』内山純

2017-03-26 19:27:54 | 読書感想
児童書の出版社に勤める笠原香衣は、かなり年上の飲み友達である石川さんから誘われて、‘‘カフェ・チボリ’’にやってきた。
公園のような敷地を持つ北欧の一軒家のような平屋建て。
石川さんはまだ来ておらず、香衣は店の客第一号となった。
出てくる飲食物もデンマークにちなんだもので、雰囲気が穏やかで居心地も良く、少なくとも客第一号から第三号までは、毎週来る常連客となった。

ただこの店では、なぜか毎回、客の誰かが解決できない謎を抱えてきては、皆で推理をするようになっていった。
教会の荷物室でマッチを擦るシズカちゃん。
松山さんを別荘に招待した知人の思惑。
マスターの伯母が若かりし頃、デンマークのバーで出会った女性の正体。
香衣あてで出版社に届いた封筒にガラスの破片を入れてまで、脅迫してきた人物。

日常の不思議から、ファンタジーめいたもの、犯罪がらみのものまで、様々な謎に満ちたミステリで、面白かったです。
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『源氏姉妹』酒井順子

2017-03-25 19:34:37 | 読書感想
『源氏物語』の中で、同一男性との肉体関係を介した女性同士を「シスターズ」として、彼女たちの秘めた思いを文章にしたこの本。
もちろん、「ブラザーズ」もいるわけで、それも含めて描かれています。
まあ、色っぽい本なわけですが、エロ本の代わりになるほどではないので、あわてて買わない方がいいと思います。

それよりも、源氏に関わったがゆえに、つらい目に遭った女性の何と多いこと。
改めて、はた迷惑な人物だと思わされました。

それもこれも、源氏がマザコンになった原因にあたる宮中の女性たちによる桐壺の更衣へのイビリのせい?
いやいや、本人の自覚もあるわけで、彼の幼さと無神経さは罪だと感じました。
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コミックス『SF・異色短編1 藤子・F・不二雄大全集』藤子・F・不二雄

2017-03-24 19:17:57 | アニメ・コミック・ゲーム
行きつけの美容院の美容師の兄ちゃんに薦められて、図書館で借りて読んでみました。

「ミノタウロスの皿」は、初めてSFを読む人には衝撃でしょうが、私としては主人公が結末にステーキを食べながら、深層心理で感じるものが無かったのかが気になりました。

他にも色んな意味で常識を覆す面白い作品が並んでいるのですが、私がSFずれしているのでしょうか?新鮮な驚きを持てないのが残念でした。
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『X’mas Stories』朝井リョウ あさのあつこ 伊坂幸太郎 恩田陸 白河三兎 三浦しをん

2017-03-23 19:28:45 | 読書感想
誕生日から逆算して、自分がこの世に発生した日を常に意識しているOL。
クリスマスに大切な人を亡くしてしまった寧々。
失敗の多いサンタクロースの一員。
クリスマスをテーマに6人の作家が生み出した魅力的な物語たち。

中でも、ホラーじみているけれど大切な人の思いが伝わる、あさのあつこさんの「きみに伝えたくて」
サンタのシステムを持つ巨大な非営利団体、伊坂幸太郎さんの「一人では無理がある」
再鎖国をした日本に残るクリスマスのかすかな記憶、恩田陸さんの「柊と太陽」
そして、江戸時代の天草から現代の東京にタイムスリップした武士と農民の驚きと顛末、三浦しをんさんの「荒野の果てに」が特に好きです。
季節外れの読書感想ではありますが、面白かったのでいいですよね?
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