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飼っていた猫サリー

2016-03-22 18:10:51 | 奇妙な体験

私は去年還暦を迎えた女でございますが、人生60年もやっておりますといろんな出来事があるものでございます。

不思議な事もたくさんありました。昔から「鶴の恩返し」などというお話があるように何かに良い事をすると必ずそれが良い事で返ってくるものでございます。私は猫が大好きで今までに何匹も飼いましたが、その中で子供の頃飼った猫とはいまだに繋がりがあるのでございます。その猫のお話をいたしましょう。

私が10歳くらいの時、両親と妹の4人家族は狭いアパート暮らしをしていました。アパートですから犬や猫の飼育は禁止されていました。なのにどうして飼うことになったのか今でも思い出せないのですが、雄の猫を飼っていたんです。名前は「サリー」、白毛の多い茶ブチのきれいな猫でした。近所に迷惑がかからないようにいつもリードでつないで部屋の中で飼っていました。あまり鳴き声もたてずとてもおとなしい子で、時々散歩に連れていって地面に下ろしてやると私の服をよじ登って腕の中に潜り込んでくるくらいの臆病者でした。

その年の夏休みのこと、私は親戚の家に1週間ほど泊まりに行きました。親戚の家には年の近い従弟がいるのでお泊りを楽しみにしていました。2日目の夜、私は不思議な夢を見たのです。サリーが足元にいて、私を見ているのですが、その目が何とも悲しげでした。じっと私を見ていたかと思うと向こうを向いてとぼとぼと歩いていきます。「サリー、サリー。」と呼びかけても振り向かずどんどん行ってしまうのです。

追いかけても追いつきません。

ふと気がつくと、サリーは茶色の毛の部分が青く変わっていました。「え、何?」と思ったところで目が覚めました。私は朝になると予定を繰り上げて急いで家に帰りました。家にサリーはいませんでした。「サリーはどこへ行ったの?」私は泣きながら聞きました。母は私が帰ってきたのにびっくりしたようでしたが「大家さんに文句を言われてね、昨日お父さんが連れていったよ。」とすまなそうに答えました。父が勤めから帰ってくるなり「お父さん、サリーをどこに連れていったの!サリーはひとりで外に行けない臆病者なのにどうして!」と私はわんわん泣きわめいたのです。父はやはりすまなそうに「オートバイで1時間くらいのところの公園に置いてきた。」と答えました。「そこへ連れていって。サリーを探すから。」私は父にすがって頼みました。母は「もう夜だから明日にしたら?」と言いましたが、私は聞かず父にサリーを置いてきたところまで連れていってもらいました。

夜の公園は真っ暗で「サリー、サリー。」と何度呼んでも出てきませんでした。帰り道、父のオートバイの後ろの席で、サリーは今何してるかな、お腹すいてないかな、いじめられてないかな、いい人に拾われてるといいな…、いろんな事を考えていました。その後、何度かその公園に行きましたが、サリーを見つけることはできませんでした。


そんな出来事があってから10年ちょっと経った頃、サリーのことはすっかり忘れていました。私は結婚して一人目の子を身ごもっていました。出産予定日を10日も過ぎていたのにまだ生まれる兆しがないので、入院して陣痛促進剤を使ってのお産になりました。点滴で起こす弱い陣痛に耐えながら一昼夜過ごし、やっと生まれた子は弱っていて保育器に入れられました。それでも何とか元気になりましたが、私はへとへとで運ばれた病室でぐったりしていました。ボーッと天井に貼られたブロックの不規則な模様を見ていたら、その模様がだんだん大きくなり狼の姿になって、その数がどんどん増えて群れで追いかけてきました。

私はぐったりした体で逃げるのですが、すぐに囲まれてしまいました。絶対絶命…、そこへ何か青い生き物が私の前に飛び出してきて、狼に立ち向かっているのです。小さな生き物でしたが、それが大きくなり狼よりも大きくなると、狼たちはすごすごと退散していきました。私はあっけにとられていましたが、その青い生き物を見てびっくり、サリーだったのです。

サリーは私をじっと見てから何も言わず消えていきました。「大丈夫ですか?」という声にハッと気がつくと看護師さんが私の顔を覗き込んでいます。「良かった、急に血圧が下がって危険だったんですよ。」そうか、サリーが助けてくれたんだ、その時確信しました。それから何度かピンチのたびに青い猫サリーが助けてくれたのです。ある時は交差点で横断歩道を渡る時、サッと前を横切る青い物にさえぎられて渡れずにいたら信号無視の車が突っ込んできました。そのまま歩いていたらきっと車にはねられていたでしょう。サリーが私を渡れないようにしてくれたのです。


サリーがいなくなってからもう50年くらい、きっと生きてはいないでしょうが、青い猫サリーはいつもそばにいる感じがするのでございます。これから私の人生が終わる時まで一緒にいられたらいいなと思っております。人でも、動物でも、何にでも良くしてあげることです。必ず良いことで返ってきますよ。

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