更生支援の現場から

一更生支援者の感じていること。考えていること。嬉しいこと、悔しいこと…。

更生支援日記

2017-02-09 10:29:36 | 日記

 こんにちは。

 更生支援の現場で感じたこと、教えられたことなどをUPしていきたいと

思います。

  
   当ブログで、関わっている青少年のプライバシー保護を考え、

  年齢やイニシャルなどを変えて、その関わりを伝えていけたらと

 考えています。

   日々、バタバタしておりますが、先週から、今週にかけての

活動を報告します。

  先週は、21歳の青年との日々の面接の他に、3日(金)某少年院に訪れ、特定交友関係指導というプログラムで、

お話をいたしました。その日は、同少年院の二つの寮でお話しました。寮によっては雰囲気や話の入り方が違う

ので、勉強になりました。


 開けて今週、6日(月)も、先週訪れた某少年院の、3つ目の寮で、特定交友関係指導のお話をしました。

 さて、少年院にいる少年たちに関して、再非行防止を論じる時に、ネックとなるのは交友関係です。

  交友関係ということにしぼって考える時に、少年たちは、以下の3つのどれかに大きく分けれるのではないかと思っています。

 ① あまり、悪いことをやめようと考えていない。そして、悪友との関係も切る気はない。
 
 ② 悪いことはもうしたくない。でも、悪友との関係は切りたくない。

 ③ 悪いことは止めたい。悪友との関係も断ち切って行く。

  細かく言うと、他にも言えることはあるが、大別すると、上記の3つと言えるだろう。

   いずれの寮でも、この話をした後の質疑応答で、

 僕は③にあてはまります。  僕の場合は②にあてはまります、などと、話してくれ、

色んな質問をしてきてくれた。   さすがに、僕は①ですという人はいないが。。。


  また、昨日は、私が教誨師をさせていただいている、某少年院にて、複数の少年と個人面接(正式には、個人教誨{きょうかい}という) 

をした。

 ところで、今週、前半は、私たちのホームで生活している、ある青年が、ちょっとした約束違反をした。

 あちゃま~と頭を抱えたが、気を取り直して、励ました。

なぜ、気を取り直せたかというと、今まで、出会って関わって来た、色んな青少年の中には、『これは参った。』というトラブルを

起こした子たちもいて、その都度、衝撃を受けて来た。
  
  そんな衝撃と比べたら、大した問題ではない。と思えたからだ。

  
   その青年は、本当に最近、よく頑張っている。自立を目指し、ご飯を炊いて弁当箱に詰めて、仕事に行っている。


  だから、その約束違反で、つまづいて、自立への道にブレーキをかけたくない。

  しっかり、その違反に関して、注意し、そして、日ごろからのがんばりを励まし、

 もう二度としませんと言ってくれた。よかった。よかった。

  私たちのホームには、親がいない青少年、事情があって、親許で暮らさないほうが良いと判断せざるを得ない

子たちが自立を目指して、生活している。そういう子たちは普通の非行少年よりも傷を抱えている場合が多い。

   問題が起きたら、怒らないといけないが、怒り方を間違ったら、当人は、ただ、否定されていると感じて、注意されている内容

から目を背けてしまうことがある。
    

   聖書の中に、『あからさまに責めるのは、ひそかに愛するのにまさる

   憎む者が口づけしてもてなすより、愛する者が傷つける方が真実である。』 (箴言27:5-6)
 

 とある。この言葉を参考にしながら、  深い信頼関係を築くまでは、怒り方には気をつけたいと思う。

 ただ、これは相手の為に絶対にならないと判断したことに関しては、必死で怒らないといけない。

 怒るのも簡単ではない。でも、最後には、愛されているから、怒ってくれているんだと

感じさせてあげないと、相手の心に残らないでしょうね。

   
  さて、今日は、今から、断薬中の20代の青年と会って、昼食を一緒にしてから、午後から娘の参観です。

  夜は、当ホームで自立して2年が経つ青年とミーティングです。

   これからも、ちょくちょく、更新していきたいと思います。