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一握りの勇気

「成功する人って、どんな人ですか?」
たま~にこういう質問を受けることがあります。
努力をしている人、集中力がある人、夢を持っている人…
いろんな表現ができると思いますが、それらも含めたもっと「おおもと」があるような気がする、そんなことを最近ずっと思っていたのですが、その「おおもと」が見つかったような気がします。

今日は春日部のふれあいキューブでおこなわれた「東部私学の集い」に行ってきました。その時に、開智未来高校の関根校長先生とお話をしたのですが、その時にその「おおもと」に対する答えがパッと閃きました。

私が閃いたその答え、それは「一握りの勇気」です。

成功をするということは、その反面、失敗する可能性もあるともいえます。
ここでどう考えて行動するか、そこが重要なポイントです。

失敗するかもしれないから「やらない」を選ぶか、
失敗してもいいから「やる」を選ぶか、
あえていえば、そこだけの違いなのかなとも思います。

日本人はよく没個性的といわれます。
昔はそれがもてはやされた時代もありました。
「一億総中流」という言葉がもてはやされた時代です。
でも今はだんだんと風向きが変わってきています。
長引く不景気感やモノが溢れる社会、そしてグローバル化などの流れのなかで、“個性”が求められる時代になってきた、そんな気がします。

ただ、どうしても日本人は一歩前へ出れない。
「失敗したらどうしよう?」が頭を掠めてしまうようで、
どうしてもあと「一握りの勇気」がもてない。
そんな状況なのかなと思います。

今日、関根先生は「夢をもて、そして“武器”を持て」という話をされていました。
ここでいう“武器”とは、世の中で通用する“個性”だと言い換えることができると思います。
その個性は、芸術でもスポーツでも、芸能でも何でもいい、
ただ、「自分にはそういう飛びぬけた個性はなくて」と言うのなら、
そんな人も含めて、誰にでも身につけるチャンスのある“個性”があるとしたら、
それは“学力”という個性もありなのではないか、そんなふうにも思います。

本当は心にしまった夢がある、
本当は身につけたい“武器”がある、
でもそれを公にすると、実現しなかったときに恥ずかしい、
そんな想いが皆さんの行動を邪魔しているとしたら、
私は本当にもったいないなあと思います。

ここで持つべきは、一握りの勇気。
一生懸命やったならば、例え結果がだめでも、だれもあなたを悪く言う人はいません。
むしろ、よく頑張ったと褒めてくれると思います。
そして、一生懸命やっているのを見たら、きっと周りが放っておきません。
きっと、いろんな手を差し伸べてくれるし、応援してくれる、
そして、その勇気を称えてくれると思います。

「ダメだったときにプライドが傷つく」という人がいますが、
それは「見栄」が傷ついただけ。
本物のプライドとは、何があっても傷つかないものだと私は思います。

今は成績が全然足りないけれど、浦和高校へ行って勉強したいとか、
今は偏差値が50だけれど、65まで上げてみたいんだとか、
今は全然理解されないけれど、教師になって活躍したいとか、
今は英語はまだできないけれど、いつかは世界で活躍するCAになりたいとか、
そういう夢を、信頼できる人だけにでも話しておけば、
きっとその夢をかなえるための歯車が動き始めるように思います。

夢が実現しないのは、勇気を持って実現のための歯車をまわさないからですね。
「どうせ無理」
「いまからやっても間に合わない」
「そんなこと言ったら、周りから馬鹿にされる」
「もっと現実を見ろ、とか言われる」
それも事実だと思います。
でも、それはまだ歯車をまわしていない段階での“妄想”に過ぎません。
もしくは、やってダメだったときの言い訳を先に言っているだけなのかもしれませんよ。

日本は失敗しない人が出世をする世の中です。
本当にその組織のためを思って行動した人を、なぜか排除してしまうことさえあるお国柄です。
でも、社会的に成熟した日本で、そしてグローバル化していく日本で、
果たしてそれが通用し続けるのかは、昨今のニュースを見ていると、おのずとわかるのではないかと思います。

これからの時代は“個性”の時代だと思います。
皆さんの心の中にしまいこんでしまったあれこれを、もう一度思い出してください。
本当に自分がなりたいものになっていく、それが自分を活かし、輝きながら生きていく道なのかなとも思います。

「皆さんが2030年に生き残るための“武器”はなんですか?」
それをこれからも、生徒さんと一緒に模索していこうと思います。
そして、その武器を身につけるためのお手伝いと、
それに必要な「一握りの勇気」
それをしっかりと持ってもらえる環境づくりをしていきたいな、
今日はそんなことを思いました。

※「一握りの勇気」と言う言葉は、香取貴信・著「社会人として大切なことは、みんなディズニーランドで教わった」という本の中に出てくる、私も好きな言葉です。
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