高齢者雇用促進「下流老人をなくす会」

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

貧困転落への第一歩「医療費の申請忘れ」はあなどれない

2017-04-20 08:13:34 | ニュース
ダイヤモンド・オンライン 4/20(木) 6:00配信3-1

貧困に陥った原因を探っていくと、最初は些細なことがきっかけだったりする。そのひとつが、「病気やケガで医療費がかさんだ」というものだ。

 Aさん(55歳・会社員)は、急性心筋梗塞で倒れて入院。手術で一命を取り止めたものの、その後も入退院を繰り返すことになった。

 「狭くなった心臓の血管を広げる手術を3回受け、その都度、病院の窓口で50万~60万円の医療費を請求されました。仕事も辞めざるをえなくなって、気がついたら300万円あった貯蓄が底をついていたのです」

 なぜ、このようなことになってしまったのだろうか。

 実は、Aさんは、健康保険に「高額療養費」という制度があることを知らなかったのだ。

● 高額療養費を申請すると 自己負担は9万円に

 医療を市場原理に任せる部分が大きいアメリカとは異なり、日本の医療制度は公的な保険で運営されている。有効性と安全性が科学的に証明された治療には健康保険が適用されており、誰でも少ない自己負担で治療を受けられるようになっている。

 健康保険が適用された治療費(保険診療)は、診療報酬と呼ばれており、全国どこで治療を受けても一律の価格に設定されている。診察や検査、手術、入院費にいたるまで、すべての診療行為の価格は一つひとつ決められており、その患者に行った治療内容を積み上げて医療費を計算する。ただし、患者の体調や病気の状態によって、実際に行われる治療内容には若干の違いが出るので、同じ治療を受けてもまったく同じ価格にはならない。

 Aさんが受けた心筋梗塞の手術も保険診療で、1回の入院にかかる医療費の目安は約187万円(全日本病院協会「疾患別の主な指標」(2013年1~3月)」。

 これは医療費の総額で、窓口で患者が負担するのは年齢や所得に応じて、このうちの1~3割。55歳のAさんの自己負担割合は3割なので、50万~60万円程度だ。

 さらに、健康保険には医療費が家計に過度な負担を与えないように配慮した「高額療養費」という制度ある。これは、1ヵ月に患者が自己負担する医療費に上限を設けたもので、現在、70歳未満の人の限度額は所得に応じて5段階に分類されている。

 一般的な所得(年収約370万~770万円)のAさんの限度額は、【8万100円+(医療費-26万7000円)×1%】。心筋梗塞の手術を受けて1ヵ月の医療費が187万円だったAさんの場合は、【8万100円+(187万円-26万7000円)×1%=9万6130円】が自己負担限度額だ。

 つまり、本来187万円かかっている医療を、健康保険があるおかげで、9万6130円で受けられるということだ。

 治療がもっと長引いて、直近1年間に高額療養費が適用された月が3回以上あると、4回目からさらに限度額が引き下げられる「多数回該当」という制度もある。一般的な所得の人は、4回目以降の限度額は4万4400円になる。

 ところが、Aさんは高額療養費を利用できることを知らなかったため、窓口で50~60万円の医療費を支払ったままになり、貯蓄を食いつぶしてしまったのだ。

● せっかくのおトクな制度も 申請しないと利用できない!

 健康保険をはじめとした社会保険は、国民を貧困に陥らせない「防貧機能」を備えているので、制度を正しく利用すれば、社会で起こるさまざまなリスクから自分の身を守ることが可能になる。

 ただし、こうした制度は原則的に申請主義だ。

 高額療養費の対象者には、加入している健康保険組合が「お知らせ」を送ってくれるところが増えているが、せっかくの制度も書類に記入して申請しなければ、利用することはできない。

 その結果、Aさんのように申請できるのに、申請し忘れて損している人がいまだに存在するのだ。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« SOSが届かず両足切断、引きこ... | トップ | 貧困転落への第一歩「医療費... »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。