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変わる医療保険 数年に1度は見直そう

2017-05-14 11:47:11 | 創業、営業、経営
NIKKEI STYLE 5/14(日) 7:47「引用」

病気やケガをしたときの経済的な負担に備えるのが医療保険です。高齢化に伴いニーズが高まるとして保険会社はこの20~30年ほど、激しく開発を競い、商品性は絶えず変化してきました。最新の動向をきちんと把握しておくことが、自分に合う保険を選ぶために欠かせません。

 医療保険は一般に病気やケガで入院や手術をしたときに給付金を受け取る商品です。入院1日当たりの給付額(入院日額)を定め、手術については入院日額の10倍、20倍などと決まった金額を給付するのが基本的な仕組みです。
 ただ、細かな中身は昔と今でかなりの差があります。

 例えば入院給付の対象範囲です。ファイナンシャルプランナーの竹下さくら氏は「昔は病気なら20日以上入院してはじめて給付金が出るタイプが多かった」と話します。 1990年代に入り「5日以上の入院をカバーする型が多くなり、今では日帰り入院から保障する商品が主流」です。医療技術の進歩に伴い入院にかかる日数が年々短くなり、商品性を見直す必要が生まれたからです。

 手術給付金の対象も変化しています。昔は特定の88種の手術を対象とする例が多かったのですが、今は公的医療保険の対象手術であればカバーする商品が増えています。

 入院・手術保障は大手生保の場合、主契約である死亡保障の「特約」という形で長年扱っていました。独立した医療保険として販売するようになったのは、規制緩和に加えて病気やケガを心配する人が増えたことを映しています。

 がん保障を手厚くした商品が生まれたのも近年の特徴です。がんになると診断時に一時金を払ったり、入院給付日数を無制限にしたりします。がんに対する保障という点では、「がん保険」に近づいてきた面があります。

 新顔は最近でも次々と登場しています。認知症や不妊治療を重点的に保障するタイプや、入院日額ではなく実際にかかった医療費をカバーする実費保障型が代表例です。

 多様化し続ける医療保険ですが、加入する必要性はどれほどあるのでしょうか。
 まず「治療費を賄えるだけの貯蓄があれば、保険に頼る必要性は薄い」(竹下氏)と言えます。さらに公的医療保険には、1カ月間の自己負担額に上限を設ける高額療養費制度があり、過剰に医療費負担を心配しなくて済みます。

 その一方で、公的医療保険は財政難から保障が細りつつあることも併せて考える必要があります。高額療養費制度にしても高所得者を対象に上限額が引き上げられるといった改定が続いています。

 医療保険の必要性は所得や年齢といった表面的な条件だけでは決められません。一昔前なら独身の若年層は、貯蓄がたまりやすく、保険の加入ニーズは低いとされていました。最近は学生時代に借りた奨学金の返済負担を抱え、疾病時の経済的リスクに弱いケースが少なくありません。

 医療保険は変化が激しい分野です。加入した後、より有利な商品が発売される例は多くあります。竹下氏は「加入後も、数年に1度は見直しをする姿勢が大切だ」とアドバイスしています。
[日本経済新聞朝刊2017年5月6日付]
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