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30~45歳未満に手厚くなった失業手当 変更点は?

2017-05-17 12:40:29 | ニュース
NIKKEI STYLE 5/16(火) 7:47配信2-2

■30歳以上45歳未満に手厚くなった
 このように倒産・解雇などにより退職した人がもらえる日数が多いにもかかわらず、所定の給付日数をもらい終わるまでに就職した人の割合は、実に53.3%。中でも雇用保険の被保険者期間が1年以上5年未満の30~45歳の層が約40%を占めており、再就職への道のりは決して容易ではないことがうかがえます。

 こうした厳しい実情を踏まえて、2017年4月1日より、被保険者期間が1年以上5年未満の30歳以上45歳未満の方については、失業手当の給付日数が拡充されることとなりました。ただし、倒産・解雇などを理由とする特定受給資格者等に限られ、自己都合で退職する場合を除きます。

 具体的には、30歳以上35歳未満の場合は「120日」、35歳以上45歳未満は「150日」と、これまでの90日からそれぞれ大幅に給付日数が増えました(下の表を参照)。

■こんな退職理由が当てはまることも
 「特定受給資格者」とは、倒産・解雇などの理由により再就職をする時間的余裕がなく、退職を余儀なくされた方を言います。必ずしも倒産・解雇とは限らず、次のような退職理由が該当することもあります。

・ 労働契約時に明示されていた労働条件が事実と著しく相違したため
・ 給与(退職手当を除く)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったため
・ もともと支払われていた給与と比べ85%未満に低下した(または低下することとなった)ため。ただし、低下の事実について予見し得なかった場合に限る
・ 妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じられなかったため
・有期労働契約の更新により3年以上引き続き雇用された場合において、その労働契約が更新されなかったため

 上記以外にも、特定受給資格者となり得る理由がありますが、該当の有無を決定するのは所轄ハローワークです。詳しくは、お住まいの地域のハローワークに確認されてみることをおすすめします。

 また、有期労働契約を締結していた人が雇い止めされた場合についても、2017年4月1日から失業手当の給付日数を倒産・解雇などの場合と同等にすることが、暫定措置として5年間実施されることも決まりました。

 労働契約法では、2013年4月1日以降において、同じ使用者に有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合、労働者の申し込みにより無期労働契約への転換ができることになっています。こうしたルールもチェックしておきましょう。

 倒産・解雇などの理由で仕事を辞めざるを得ないとき、失業手当の給付日数が一部拡充されることは、現実に即した対策といえます。しかし、30~45歳といえば、まさに働き盛りの世代。それだけ再就職は容易ではない状況であることを踏まえながら、今後の仕事や働き方について考えていきたいものです。

佐佐木由美子 人事労務コンサルタント・社会保険労務士。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン「サロン・ド・グレース」を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌等メディアで活躍。

[nikkei WOMAN Online 2017年4月26日付記事を再構成]
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