flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

伏見城

2008-07-22 00:00:49 | 城郭・城下町
(木幡山城 京都市伏見区桃山町 石垣:市指定文化財)
 明治天皇陵を含む丘陵地一帯には、かつて伏見城が存在した。文禄五年(1596)豊臣秀吉が地震で倒壊した指月山城をこの木幡山に移築したのが始まりである。然し、翌々年には秀吉が没し、その二年後には伏見城の戦いで城は焼失した。
 慶長五年(1600)徳川家康によって再建されたが、大坂城へ次第に役割を移譲し、寛永二年(1625)廃城となった。その際、櫓と御湯殿は備後福山城へ、表門は西隣の御香宮神社へ、城門は大和郡山城へ、その他の櫓及び石垣は大坂城等に利用された。廃城後は開墾され桃畑となり、桃山と呼ばれるようになった。「安土桃山時代」「桃山文化」は、ここから後に使われるようになったものである。
(旧伏見城櫓 福山城伏見櫓)
(旧伏見城表門)
 昭和39年(1964)二の丸跡の一角に「伏見桃山城キャッスルランド」が開園し、五層六階の大天守と三層四階の小天守が及び城門が築造された。伏見城とは関係のない施設であるが、平成15年に来園者減少によるキャッスルランド閉園の際も、地元の要望により模擬天守は残されることになった。
       
 「伏見城」としての面影は城内には殆どないが、御香宮神社境内や、伏見桃山陵参道脇、桃山東小学校には、伏見城で使われていた石材が置かれている。
    

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鎌倉街道 萱津 | トップ | 橘寺 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿