flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

浪小僧

2006-03-04 06:00:36 | 民俗・伝承
(静岡県浜松市舞阪町)
 先日訪れた舞阪松並木の中に、小僧の像があった。
その小僧には、このような昔話が語り継がれている。

 遠州七不思議の一つに波の音(海鳴り)がある。
昔、遠州灘の浜では、地引網漁が行われていた。
魚が獲れない日が続いたある日、真っ黒な小僧が網にかかった。
猟師たちは気味悪がり小僧を殺そうとすると、小僧は「私は海の底に住む浪小僧です。命だけはお助けください。その代わり、ご恩返しに、海が荒れたり、風が強くなったりする時は、海の底で太鼓を叩いてお知らせします」と言うので、海に戻してやったという。
 それ以来、天気の変わる時、波の音がするようになったと言うことである。

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