(愛知県新城市市川 万灯山 市指定無形民俗文化財)
昨年は見ずじまいだった鍋づる万灯を遠望した。当初は、行われる市川集落へ出向こうと考えていたが、松明を持った集団がいるだけで特徴がなく分かり難いという地元の情報をいただき、急遽、直線で約2km離れた対岸の「有海」からに変更した。そこでは大勢の観客がいると思いきや私だけであり、時折通り過ぎる住民が数人立ち止まるだけであった。そして、とあるケーブルテレビの取材の人が訪れ、私に「どの山に上がるのですか?」と尋ねてきた。付近の住民たちも「どの山だっけねぇ」と、口々に言う有り様だったが、無理もない、年に一度、数十分間灯るだけの行事であるから。然し、よく見ると一つの山が、伐採された木々や山道が「鍋づる:囲炉裏鍋の釣り手」の形を成していた。
「鍋づる万灯」は、平安末期から鎌倉初期頃に、山伏によって伝えられた送り火の風習であるという。集落の各戸が三本ずつの松明を持って万灯山に登り、鍋づる状に並んで松明を地面に突き刺し、日没過ぎになると火を点けるものである。近年は、集落の人口減少によって松明の数が減り、他方からの応援で「鍋づる」の形を維持しているという。
間もなくして、今年の万灯も終了した。
(関連記事:大海の放下 乗本万灯平成十九年 火おんどり)
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飯田線ご利用なら鳥居駅あたりで下車されたのでしょうか?
わたしは今年も懲りずに、時間ぎりぎりに火おんどりに行ってきました。相変わらずカメラマンが多く、遠巻きに見ていました(笑)。
実は去年、行くのを忘れ、大海の放下のあと乗本万灯へ行ってしまいました。
で、今年もこの後は乗本へ行きました。
火おんどりは今年も盛況だったようですね。
私は9時には家に帰ってました。