flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

落合宿

2007-10-13 00:00:05 | 街道・宿場町
(中山道四十四番目 岐阜県中津川市)
 落合川を渡ると、湯舟沢からの新道と合流する。そして宿場が始まる。
街道の二ヶ所の枡形地点には、ポンプ井戸があり、旅人にとって癒されるものである。
付近は順に舗装工事が成されいたが、アスファルトに産廃チップを混ぜているようで、風情の一助となっているようだった。
 旅籠が十四軒あったというこの宿も、文化元年(1804)と文化十二年(1815)の大火で、往時からの建物は少ない。然しながら、宿の中程には本陣跡(井口家)、脇本陣跡(塚田家)があり、本陣は往時のものを明治天皇の御小休所になるのを機に、明治14年(1881)に修理され、今に残るものである。また、火災見舞いとして、金沢藩より表門を贈られている。
 本陣の少し向こう、善昌寺前には松の古木が道に覆い被さっている。
街道はこの松の木から左に折れ、坂を下ってまた上る。丘を二つ越えると中津川のまちである。
 落合で暫し休んでいると、ご婦人が話し掛けてきた。
「今年は暑いねぇ、私は馬籠峠に住んでるけど、今年は暑い」
今年日本一を記録した東濃地方だけに、標高800mの峠でも暑かっのだろう。
間もなくすると、先程までカンカン照りだった空も雲に覆われ始め、恵那山も見えなくなっていった。
         (関連記事:中津川宿

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