『足元を見なさい。』

昨日は失礼しました。恐るべし、暑気あたり。

こうなったら、もうたっぷり汗をかくしか改善法がないので、ウォーキングに

行って来ましたよ。ええ、日焼け止め塗るの忘れて。

良いお天気で、風は涼しく、まぁ、草原の少女のような爽やかさ。

梅雨だなんてウソみたい。

気分よく歩いて歩いて、近所の登山道の入り口まで行ってみる事にしました。

軽く汗ばみながら、音楽をガンガン♪♪ヘドフォンで聴きつつ、坂道をゆっくり

登って来ましたよ。山登りのミニ知識で、上り坂は小股で歩くと案外疲れま

せん。やってみてくださいね。

上り坂の途中に中学校があります。ちょうど部活の時間で、子供たちが

学校の周りをランニングしていました。でも、そこは急勾配。登りも下りも

足に負担がかかりそうです。しっかり柔軟運動したのかい、僕達。

おばさんはしましたよ。とか思いながら、中学生に混じって坂の頂上まで

行って来ました。

そこからね、海が見えるんですよ。今日みたいに天気が良い日は素敵な

見晴らしで、小島が点々と見えてすごく気持ちがいいんです。

その景色を見ながら飲むポカリスエットの美味しい事といったら！

しまうまね、最近ちょっと凹んでました。

しまうまの人生には夢も希望も持てない、孤独に生きて、死んでいくしかな

いんだ、と要約すればこんな事ばかりを考えていたんです。

・・・・・・・・これ、毎度の鬱の症状なんですけどね（笑）。

まぁね、仕事に就けないし、結婚も出来ないし、子供も産めないし、まぁね、

そんな感じで。一番堪えているのは仕事に就けないこと。元々キャリア志向

で仕事がとても大事で、どんな努力も惜しまなかった。この病気になって、

一番ショックなのは仕事が出来ない事です。そんな事を景色を見ながら

ぼーんやりと考えていました。

何も成しえない人生。こんな悲しいことはない。

その時ね、ふと、イエズス様に芸術を行いなさい、と言われたような気がし

たんです。取り上げられなかった唯一のもの。それが芸術を生む力。

『そして、それを私に、みんなに見せなさいね。』

そう言われたように感じました。少し元気が出ました。

さて、下りです。実は登りより下りのほうが脚に負担がかかります。ここは

急がずゆっくりと。

すると、

「こんにちわ」

と声がするではありませんか。およ？と思ってそちらを向くと。

まぁ！！

中学生なのに、なに、この精悍さ、なにこのイケメン坊主は！！

こんにちわだって、こんにちわ、だって！！

しまうま、思わず胸キュン。こんにちわ！と元気よく言ってしまいました。

それから気分は絶好調！！

お世話になっている大きなお寺の副住職さんが、よく

『足元を見なさい。先ではなくて、今立っているその足元を見なさい。』と。

今の一瞬を大事に生きていたら、いつかいい事があるかも知れない。

イケメン中学生に挨拶されてウキウキしたように。

ありがとうね、挨拶してくれて。おばさん、嬉しかったよ。

こんな神仏取り混ぜたような午後のしまうまでした。