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TPP審議野党死守ラインは11/2以降の衆院採決~TPPの恐ろしさ (植草一秀の『知られざる真実』)

2016-10-29 02:31:03 | TPP

植草一秀の『知られざる真実』

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/tpp112-033f.html

マスコミの伝えない政治・社会・株式の真実・真相・深層を植草一秀が斬る

植草一秀

2016年10月28日 (金)

TPP審議野党死守ラインは11/2以降の衆院採決

衆議院のTPP特別委員会で安倍政権与党がTPP批准案の採決を強行しようとしている。


しかし、TPPの広範な問題について、判断するための情報は明らかにされておらず、審議が不十分であることは明白である。


交渉参加国は批准を急いでいない。


また、85%ルールで、米国が批准しない限りTPPは発効できないが、その米国で批准の見通しが立っていない。


大統領選後に米国が批准に進むことがあるとしても、その場合には、TPPの内容の見直しが行われると見られている。


この事情があるから、交渉参加国はTPp承認手続きを急いでいない。


米国の動向を見極めなければ国益を守っての対応ができないからだ。


TPPは例えば関税率の引き下げひとつとっても、日本に不利な条約である。



関税が撤廃されれば日本が輸出を増やせると言うが、日本が輸出を増大させる場合の最有力候補である自動車について、どのようなことが合意されたのか。


米国の自動車輸入の関税率については次のように決定された。


乗用車:現行の2.5%の関税率が14年間据え置きされ、15年目から引き下げが開始し、20年目で半減、25年目に撤廃


トラック:現行25%の関税率が29年間維持され、30年目に撤廃


驚愕の内容である。


米国の自動車輸入の関税率は、


乗用車では14年間、トラックではなんと29年間も引下げがゼロなのだ。

 

他方、日本が重要5品目に挙げた重要産品の肉の関税率はどうなったのか。


牛肉;現行38.5%の関税率が発効と同時に27.5%に引き下げられ、10年目に20%、16年目には9%に引き下げられる。


豚肉:現行キロ当たり482円の関税が発効と同時に125円に引き下げられ、10年目から50円に引き下げられる


重要5品目とは、TPP交渉の関税撤廃の例外品目にすることについて、国会でも議決された品目である。


2013年4月19日に、衆院農林水産委員会は国会決議のなかに次の規定を盛り込んだ。


一 米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。十年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと。


ところが、TPP最終合意で、関税率引き下げの「除外項目」とされた品目はひとつもなかったことが国会審議で明らかにされた。


そのなかの、最重要品目である牛肉、豚肉についてさえ、最終合意で決定された関税率の引下げは上記のものなのである。


自動車の関税が14年間、29年間、まったく引き下げられないのとは対照的に、肉の関税はTPP発効と同時に大幅に引き下げられることになる。


つまり、日本の国益を守る交渉など、まったく行われていないのである。

 

これは関税率の問題だが、TPPの問題は関税率にとどまらない。


関税率の引き下げなど、TPP全体から見れば、ほんの一部の事項に過ぎないのだ。


食の安全・安心が崩壊する。


公的医療保険制度が崩壊する。


労働規制が全面的に改変されてしまう。


金融サービスにおいて激変が生じる。


国民資金が外資に収奪される。


そして、日本の国家主権が喪われる。


極めて重大な問題が存在する。


TPPの恐ろしさは、現時点で全貌が明らかにならない点にある。


秘密交渉で交渉内容が明らかにされていないことも問題だが、それ以上に大きな問題は、ISD条項などを活用した今後の経緯を通じて、日本の諸制度、諸規制が改変される可能性が高いことが最大の問題なのだ。


現時点では明らかになっていないが、今後、日本がTPPに参加した将来時点で発生する問題が無数に想定できることが問題なのだ。


臨時国会で批准を強行するべきでない。


しかし、ハゲタカ資本の命令を受けている安倍政権は、これを臨時国会で強行承認しようとしている。


「数の力」で押し切る場合には、次の総選挙で自・公・維を大敗させることが絶対に必要だ。


野党は総力を結集して、拙速採決を阻止しなければならない。


最低目標ラインは、衆院採決を11月2日以降に先送りさせること。


参院での自然承認の状況を作らせないこと。


野党は最低でもこのラインを死守しなければならない。

 

 

 

 

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