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福島第一、6年経って使用済み核燃料を取り出せず、これまでで広島原爆100万発分の使用済み核燃料をかかえる

2017-08-06 18:58:38 | 福島、原発

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 「福島第一では3階プールからも6年経って使用済み核燃料を取り出せず、日本人はこれまでで広島原爆100万発分の使用済み核燃料をかかえる」
 
            
 福島第一原発では、2011年3月11日の事故(電源喪失)まで、1号機は核燃料400体が使用中、2号機は548体が使用中、3号機も548体が使用中でした。...電源喪失によって炉心貫通(メルトスルー)し、1号機の使用中核燃料は「77トン」のデブリに、2号機の使用中核燃料は「102トン」のデブリに、3号機の使用中核燃料も「102トン」のデブリになりました。


 1号機建屋の3階プールには使用済み核燃料「392体」、2号機建屋の3階プールには使用済み核燃料「615体」、3号機建屋の3階プールには使用済み核燃料「566体」、4号機建屋の3階プールには使用済み核燃料1331体と未使用核燃料204体が水中にそれぞれ沈められていました。
 また、それとは別に共用プールという建屋に使用済み核燃料「6,377体」が水中に沈められていました。核燃料は水中で一定以上の間隔を空けて置くと再臨界することがありませんので、そのようにしてこれから10万年間以上かけて冷却中でした(原子炉建屋3階のプールでの保管も同じ)。

 4号機の原子炉の中は点検中で空でした。4号機建屋の3階プールの1,535体は2014年12月22日までに共用プールと6号機建屋の3階プールに移送されました。
 さて、広島原爆はウラン235の「0.8キログラム」(比重20とするとSタマゴくらいの大きさ)が広島上空で爆発して広島の街を壊滅させました。
 未使用核燃料はウラン235の濃度が4パーセントです(3~5パーセント)。なので、1トンの未使用核燃料には40キログラムのウラン235が含まれていますから、これが使用済みになると、広島原爆の50倍の放射性物質になりますね。


 原子炉では、使用済みになった核燃料は順に未使用核燃料と入れ替えて運転しますので、311の事故で溶け落ちたデブリは半分が未使用核燃料のまま溶け落ちたものであるとすると、デブリは1トンあたり広島原爆の「25倍」の放射性物質にすでになっており、これから再臨界事故が起きると核分裂反応で1トンあたり広島原爆の「25倍」の放射性物質を新たに生み出す能力があります。使用済み核燃料は10万年で放射能が消滅します。使用済みとはいってもその間に新たに生成したプルトニウム239は100万年間消滅しません。未使用燃料は再臨界を起こす恐れが100万年間続きます。

 1~3号機の格納容器は壊れていて、隙間から放射性物質が環境に「ごくわずか」に放出されました。それは1号機から広島原爆7発分、2号機から広島原爆153発分、3号機から広島原爆8発分の合計「168発分」でした(日本政府が2011年8月26日にIAEAに報告した値)。イギリスの科学雑誌「ネイチャー」では広島原爆の「384発分」が環境に放出されたと報告されています。そのわずかに漏れ出た放射性物質の16パーセントが福島の美しい村々を汚染し、残り(84パーセント)は北太平洋へ流れました。
 以上で、核燃料1体とはウラン235で何キログラムになるか、福島の敷地内に広島原爆の何発分の放射性物質が存在しているか、環境に出たのはその何パーセントであったかなどが計算できるでしょう。

 311の事故から6年以上経つのに、1~3号機の建屋の3階プールからは使用済み核燃料を(強大な放射能に阻まれて)まだ1体も取り出せません。次の大地震までにプール(コンクリート)の老朽化が懸念されます。
 日本には1970年代から累積して、広島原爆「100万発分」の放射性物質をもつ使用済み核燃料があります。そのうち30万発分は六ヶ所村にあってそこも満杯です。他は各原子力発電所の共用プールや原子炉建屋3階プール、地上の乾式キャスクなどに保管されています。
 商用原発を含めて、大地震や、ちょっとした工作活動(テロ)、空爆、ミサイルによる攻撃に対して無防備です。我われの子孫のためにも使用済み核燃料は、持たないこと、増やさないことが必要です。  (2017.8.5入口 紀男氏FBより)

 

 

 

 


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