民進、共産、自由、社民の4野党は9日夕、「市民連合」との意見交換会を国会内で開いた。

 野田佳彦幹事長は冒頭のあいさつで、「前回再開した市民連合の皆さんと野党各党との意見交換会では活発なご意見を頂戴した。今日はその2回目ということで、具体的な政策のご提案を頂戴できると聞いている。結論を出す場ではないと思うが、しっかりとその声を受け止めて検討させていただく。解散があるのかないのか分からないが、しっかり常在戦場であるという前提に立って、市民と野党との連携を加速度的に深めていかなければならないと思っている。実りある意見交換会となることを期待したい」などと述べた。

 市民連合側からは「市民連合が実現を目指す政策案」として(1)政治の現状認識(2)基本理念(3)重要政策――が示され、意見交換を行った。

 終了後、福山哲郎幹事長代理が記者団に報告。「安倍政権でアベノミクスが失敗に終わっているなかで、しっかりと立憲政治と民主主義の回復を求め、国民に対して安倍政治に代わる別の選択肢を提示して安倍政権の暴走を止め、政治を転換する戦いをともに進めていくよう強く望むという形での現状認識の披瀝(ひれき)があつた」と述べた。

 具体的には、もともと市民連合の結集軸だった「立憲主義の回復、安保法制の廃止」のほかに、前回の参院選でプラスされた「安倍政権下での憲法改正の阻止」、さらに新しい重要政策として(1)若者や女性政策(2)持続可能な経済政策(3)雇用政策(4)社会保障(5)脱原発――等が示されたと説明。「これを各政党がそれぞれ持ち帰って、それぞれの政策調査会で整理・検討したうえで、政党間での政策の協議にも反映し、さらには政党側からこれに対する一定の方向性を確認したうえで、新年の年初に市民連合と4党の意見交換会をあらためて開くことになったと説明した。

市民連合側から「市民連合が実現を目指す政策案」が示され意見を交わした

市民連合側から「市民連合が実現を目指す政策案」が示され意見を交わした