言葉のかけら

エルヴィスのレパートリーを日本人の視点から読み取る訳詞プロジェクト「言葉のかけら」

かけら補足資料「I've Lost You」

2017-03-04 20:00:00 | かけら補足資料
【 We ought to talk it over now 】
LP「That's The Way It Is」に収録された「I've Lost You」は
1970年8月11日ディナーショー・バージョンで、
映画「エルヴィス・オン・ステージ」に見られるのは
1970年8月12日ディナーショー・バージョンと、
こちらはこちらでややこしい感じがありますが、
今回「かけら化」対象になるのは、
1970年7月にシングル盤で発表された「I've Lost You」で
こちらは1970年6月4日のナッシュビル・セッションで録音された
スタジオ・バージョンになります。

で、このスタジオ・バージョンには、ステレオだったりモノラルだったり
エンディングの繰り返し部分を縮める編集が2種類あったり、
それらの組み合わせが「Single Version」や「Studio Version」と呼ばれていたりと
こちらもややこしい話に満ち溢れていますので
まずは、未編集バージョンと(編集)シングル・バージョン、
そして「単純フェイドアウト・バージョン」の波形を示します。



御覧のように、1970年6月4日にマスターテイクに選ばれたテイク7はエンディングの繰り返しが3回でしたが
シングル盤で発表されたモノラル・バージョンは最初の繰り返し部分がカットされ、2回になっており、
5CDs「70's Masters」などで発表されたステレオ・バージョンは
2回目の繰り返しでフェイドアウトされていました。
つまり、この時点での捉え方とすれば

   モノラル = 編集エンディング
   ステレオ = 単純フェイドアウト

の明確な傾向が見られて「メデタシ、メデタシ」になるところだったのですが、5CDs「70's Masters」では、ステレオ・バージョンが「The Singles」のカテゴリーに分類されているという間違いを見つけ、「その目」でその他のCDをチェックせずにはいられなくなったのです。

That's The Way It Is (Legacy Edition)
○ モノラル&編集エンディング → 「Single Version」表記

That's The Way It Is (Deluxe Edition : 8CD + 2DVD)
○ モノラル&編集エンディング → 「Single Version」表記

That's The Way It Is (Special Edition : 3CD)
 収録無し



・・・となっている他、FTD 2CDs「That's The Way It Is」では

○ ステレオ・フェイドアウト → 「Studio Version」表記

になっていてこれはこれで間違いではないのが確認できたのですが、2010年発売30CDs「The Complete Elvis Presley Masters」については、同盤について書かれたwikipediaによれば、

× ステレオ・フェイドアウト → 「Single A-side」表記
があり、5CDs「70's Masters」同様の間違いが見つかってしまったのでした

【 the parts that we have learned too well 】
バークレーが「無駄遣い」と思いつつ2016年に購入した60CDs「Elvis Presley The Album Collection」には、「Single Version」として「編集エンディング・バージョン」が収録されていたのですけど、おそらく「新発見」になると思われるこいつが「ステレオ」になっていたのです
2010年の30枚組ボックスに「Single Version」として
「フェイドアウト・バージョン」を収録した「明らかな間違い」に対し、
2016年のボックスにはちゃんと「編集エンディング・バージョン」が
収録されたけれども、それが「ステレオ」だったという「キリがない感じ」が
エルヴィス考古学の魅力でもあるわけで。

        そんなわけで




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