
北京で段ボール入りの肉まんが作られているという報道はねつ造でした。
おそらく世界各地の報道機関が、この報道に釣られてしまっただろうし、特に日本ではミートホープの食肉偽装問題がタイムリーに話題になっていたので、みんな信じてしまった訳です。
また、イギリスのBBCによると、2005年1月以降に放送されたBBCの番組の内、6件に問題が見つかりました。
視聴者参加型番組の優勝者がヤラセだった件と、エリザベス2世のドキュメント番組での不適切な映像編集の件などです。
ちょっと気になったのは、BBCのNICK HIGHAM氏のコメントで、「6件というのはあまり広くは行われていなかった。BBCだけの問題ではなく、テレビ局全体を調べる必要がある」との事です。BBCの自主調査で2年半で6件も発覚した事が、果たして「あまり広くは行われていなかった」のでしょうか?
報道機関としては「中立性や客観性」をモットーとしているBBCがやった事だけに、内容の真実性については、より厳しい姿勢で望むべきでしょう。
みのもんた氏は、段ボール肉まんねつ造問題についての毎日新聞の報道を受けて、「本当にねつ造だったのぉ?」「そうでもしないとおさまらないしねぇ」とコメントしていました。
また、「さすが中国様」というべきか、段ボール肉まんねつ造をした外部スタッフは、既に公安当局に逮捕されています。
「報道の自由」はもちろん「ねつ造の自由」ではありませんが、納豆ダイエットをねつ造したアジトのスタッフって、逮捕されましたっけ?
(2007-07-19.12:58追記:ややこしい事ですが、このねつ造の発表そのものがねつ造なのかもしれません。製作スタッフが拘束された理由は何でしょうか? また、「段ボール肉まん」の報道自体、日本国内では、業者が「捕まった」のか「逃亡した」のかはっきりしていませんでしたね。翻訳上で微妙な表現があったのかもしれませんが・・・)
閑話休題。ノンフィクション作家の吉岡忍氏は、外部調査委員として、あるある大事典の納豆ダイエットのねつ造問題を検証する為にニューヨークを訪れた際に、911テロの現場で、人が沢山殺された惨劇と比較して、「たがが納豆の話だよなァ。」と苦笑したそうです。
これも、たかが「肉まんの話」だったり、「番組の優勝者の話」だったり、「エリザベス2世の行動の話」だったりするわけです。
視聴者はノンフィクションだと信じたフィクションに騙されてしまっているだけで、確かにそれほどの実害を被ったわけではないです。
むしろ、そうした視聴者が「より刺激的な番組を求めている」と、番組の製作者が考えていて、そのニーズに応える事で視聴率を獲得しようと必死になっているという、製作者の「善意」の行き過ぎの問題だとも言えます。
確かにこれらは、「視聴者ニーズについての思い込み」と「それに応える事を強いられる構造」の問題ではあります。しかし、元朝日新聞の稲垣武氏が指摘している様に、「大事件の場合、マスコミは手っ取り早く責任を負わせるスケープゴートをでっちあげたいという誘惑に駆られる」のです。その方が視聴者の不安や怒りの矛先を設定できて、カタルシスに繋がるからであり、また、その矛先には弱い立場の反論する力が弱い相手が選ばれるのです。大谷昭宏氏が「フィギュア萌え族(仮)」に矛先を向けた事は、紛れも無く、この「誘惑」による行動でしょう。
「納豆ダイエット」や「段ボール肉まん」の様な、「善意」の行き過ぎが気軽にさせてしまう種類のねつ造が、こうした「誘惑」と結びつく瞬間にこそ大きな危険があるのではないでしょうか?
読売新聞の木村透デスクは、ブログのエントリー(現在は削除)にて、宮崎勤の部屋についての報道に「演出」があった事について、「犯した犯罪からすれば、そのくらいは誤解されても仕方がないかもしれませんが、それでもやっぱり、事実とは違ったのです。」と書きました。テレビ好きの宮崎勤が逮捕された事を受けて、同じ様に大量のビデオライブラリーを所有しているマスコミ関係者との差異を「演出」で強調して、犯人像を「わかり易く」する。これがマスコミの「善意」の感覚なのでしょう。
「納豆ダイエット」や「段ボール肉まん」の様に、「それくらいは大した事ではない」という感覚こそが、最も危険なのです。
(2007-07-19 21:38追記:大阪朝日放送のムーブ!にて、コメントをパネルで紹介された若一光司氏と、スタジオでコメントした大谷昭宏氏は、ともに、「段ボール肉まんの報道が世界に広がった事を危惧した中国政府が、ねつ造だった事にしてしまおうとした可能性がある。」とコメントし、他のコメンテーターも追従しました。 他局のワイドショーでもその可能性に言及した人は居ました。そうだとすると、例え視聴率獲得の為に「再現映像」を交えていたとしても、「段ボール肉まん」を告発した記者が可哀相です。「報道の自由」が「ねつ造の自由」では無い事は確かですが、調査委員会を作って検証したりもせずに、すぐに記者が公安当局に拘束されてしまうという事にも、やはり問題があると思います。中国政府は、この件を検証しようとする内外のジャーナリストの「報道の自由」を保障するべきでしょう。)
おそらく世界各地の報道機関が、この報道に釣られてしまっただろうし、特に日本ではミートホープの食肉偽装問題がタイムリーに話題になっていたので、みんな信じてしまった訳です。
また、イギリスのBBCによると、2005年1月以降に放送されたBBCの番組の内、6件に問題が見つかりました。
視聴者参加型番組の優勝者がヤラセだった件と、エリザベス2世のドキュメント番組での不適切な映像編集の件などです。
ちょっと気になったのは、BBCのNICK HIGHAM氏のコメントで、「6件というのはあまり広くは行われていなかった。BBCだけの問題ではなく、テレビ局全体を調べる必要がある」との事です。BBCの自主調査で2年半で6件も発覚した事が、果たして「あまり広くは行われていなかった」のでしょうか?
報道機関としては「中立性や客観性」をモットーとしているBBCがやった事だけに、内容の真実性については、より厳しい姿勢で望むべきでしょう。
みのもんた氏は、段ボール肉まんねつ造問題についての毎日新聞の報道を受けて、「本当にねつ造だったのぉ?」「そうでもしないとおさまらないしねぇ」とコメントしていました。
また、「さすが中国様」というべきか、段ボール肉まんねつ造をした外部スタッフは、既に公安当局に逮捕されています。
「報道の自由」はもちろん「ねつ造の自由」ではありませんが、納豆ダイエットをねつ造したアジトのスタッフって、逮捕されましたっけ?
(2007-07-19.12:58追記:ややこしい事ですが、このねつ造の発表そのものがねつ造なのかもしれません。製作スタッフが拘束された理由は何でしょうか? また、「段ボール肉まん」の報道自体、日本国内では、業者が「捕まった」のか「逃亡した」のかはっきりしていませんでしたね。翻訳上で微妙な表現があったのかもしれませんが・・・)
閑話休題。ノンフィクション作家の吉岡忍氏は、外部調査委員として、あるある大事典の納豆ダイエットのねつ造問題を検証する為にニューヨークを訪れた際に、911テロの現場で、人が沢山殺された惨劇と比較して、「たがが納豆の話だよなァ。」と苦笑したそうです。
これも、たかが「肉まんの話」だったり、「番組の優勝者の話」だったり、「エリザベス2世の行動の話」だったりするわけです。
視聴者はノンフィクションだと信じたフィクションに騙されてしまっているだけで、確かにそれほどの実害を被ったわけではないです。
むしろ、そうした視聴者が「より刺激的な番組を求めている」と、番組の製作者が考えていて、そのニーズに応える事で視聴率を獲得しようと必死になっているという、製作者の「善意」の行き過ぎの問題だとも言えます。
確かにこれらは、「視聴者ニーズについての思い込み」と「それに応える事を強いられる構造」の問題ではあります。しかし、元朝日新聞の稲垣武氏が指摘している様に、「大事件の場合、マスコミは手っ取り早く責任を負わせるスケープゴートをでっちあげたいという誘惑に駆られる」のです。その方が視聴者の不安や怒りの矛先を設定できて、カタルシスに繋がるからであり、また、その矛先には弱い立場の反論する力が弱い相手が選ばれるのです。大谷昭宏氏が「フィギュア萌え族(仮)」に矛先を向けた事は、紛れも無く、この「誘惑」による行動でしょう。
「納豆ダイエット」や「段ボール肉まん」の様な、「善意」の行き過ぎが気軽にさせてしまう種類のねつ造が、こうした「誘惑」と結びつく瞬間にこそ大きな危険があるのではないでしょうか?
読売新聞の木村透デスクは、ブログのエントリー(現在は削除)にて、宮崎勤の部屋についての報道に「演出」があった事について、「犯した犯罪からすれば、そのくらいは誤解されても仕方がないかもしれませんが、それでもやっぱり、事実とは違ったのです。」と書きました。テレビ好きの宮崎勤が逮捕された事を受けて、同じ様に大量のビデオライブラリーを所有しているマスコミ関係者との差異を「演出」で強調して、犯人像を「わかり易く」する。これがマスコミの「善意」の感覚なのでしょう。
「納豆ダイエット」や「段ボール肉まん」の様に、「それくらいは大した事ではない」という感覚こそが、最も危険なのです。
(2007-07-19 21:38追記:大阪朝日放送のムーブ!にて、コメントをパネルで紹介された若一光司氏と、スタジオでコメントした大谷昭宏氏は、ともに、「段ボール肉まんの報道が世界に広がった事を危惧した中国政府が、ねつ造だった事にしてしまおうとした可能性がある。」とコメントし、他のコメンテーターも追従しました。 他局のワイドショーでもその可能性に言及した人は居ました。そうだとすると、例え視聴率獲得の為に「再現映像」を交えていたとしても、「段ボール肉まん」を告発した記者が可哀相です。「報道の自由」が「ねつ造の自由」では無い事は確かですが、調査委員会を作って検証したりもせずに、すぐに記者が公安当局に拘束されてしまうという事にも、やはり問題があると思います。中国政府は、この件を検証しようとする内外のジャーナリストの「報道の自由」を保障するべきでしょう。)











応援してるぜ
今話題の、「段ボール肉まん」がねつ造か、「ねつ造」が言論弾圧か、って話は、中村友一さんのブログが詳しいので見てくださいな。
http://techpr.cocolog-nifty.com/nakamura/2007/07/post_cb5c.html