徒然刀剣日記

美術刀剣拵工作工房

新作拵とあそびごころ

2017-04-20 11:29:24 | 拵工作
新しい拵えが完成しました!



寛文体配の長大な御刀です。健全そのものの刀身です!茎には長文の金象嵌裁断銘があり、歴代の所有者が如何に大切に扱ってきたかが一目で判ります。



私は、鑑定書にさほど興味はありませんが、次回の重刀審査に間に合うように思います。



ズシリと重いため、当初居合には不向きでは?と思いましたが、拵えでバランス調整に取り組んだ結果、十分使用可能であろうと感じます。



ご依頼者様よりお預かりしていた刀装具は、当初どうしても刀身に合わなかったため、何度も相談を重ねました。



刀身との相性やバランスとの兼ね合いで、必ずしもお持ち込み頂いた刀装具が使用できないということもあります。



拵えは、飾りではありません。刀剣と使用者を繋ぐ唯一の装置であり、使用用途に即した工作でなければ本末転倒な作品に陥りがちです。



特に柄前は、刀剣外装の顔に値します。所有者を表す大変重要な装置であることから、品格を加味する工作が必要です。



昨今、雑な柄巻きを施した安価な工作が横行していますが、武家の価値観に接するのであれば、避けたい工作です。



工作内容を挙げるとキリがないのですが、鞘には様々な工夫を凝らしました。
くり型は、ご希望によりシトドメを施さず、内側に金泥を塗りました。



コジリ寄りには、闇蒔絵により拵えのストーリーに関わる意匠を施しました。
拵え工作時には、刀身との兼ね合い、用途との関係も重要ですが、ストーリーを持たせることもトータルバランスの調整に寄与します。



鯉口には、ご依頼者様のお持ち込みになられた銀製のメモリアルプレートを加工して鯉口金具を作成しました。くり型の内側同様、鯉口部には金泥を塗りました。見えないところに金を乗せます。



蝋色黒蒔絵鞘、正絹諸摘み巻き、源氏物語拵えといった名称でしょうか?
鮫皮は、日頃手にすることのない大きな親鮫を配した高級品を、総巻きに着せました。

朝からお払いの儀を執り行ない、ただ今ブログを更新しています。
ご依頼者様に喜んで頂けることを、とても楽しみにしています!
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