小関順二公式ブログ

プロ野球、アマチュア野球、野球史

第89回センバツ大会のベストナイン

2017-04-04 12:32:57 | 2017年高校野球

 先日幕を下ろした第89回センバツ大会のベストナインを次のように選出した。

 捕手は優勝校、大阪桐蔭の福井章吾が強肩でナンバーワンだった。毎試合、イニング間の二塁送球で1.81.9秒台を連発する迫力は他の追随を許さない。リード面では滋賀学園との延長15回引き分け(11)、翌々日の再試合(53)でエース三浦の内角攻めを引き出した古賀悠斗(福岡大大濠)が抜きん出る。延長15回の試合ではイニング間の二塁送球で最速1.90秒を計測しているように、強肩でも光る存在。総合力で古賀を選出した

 一塁手は2回戦で姿を消したが清宮幸太郎(早稲田実)がバッティングの迫力で文句なく選出。東海大福岡戦の第3打席で放った高い放物線を描いたフライは外野手の目測を誤らせ、三塁打にしてしまった。12回戦連続で満塁ホームランをかっ飛ばした山下航汰(健大高崎)はまだ2年なので来年以降の巻き返しを期待したい。

 二塁手は北川智也(福井工大福井)が1番打者らしくないフルスイングの迫力で大西翔(日大三)を上回った。1回戦の二塁打のときの二塁到達が8.08秒、2回戦再試合の三塁打のときの三塁到達が11.77秒という脚力も光った。

 三塁手は準優勝校・履正社の3番、安田尚憲を順当に選出。始動がメジャーリーガー級の遅さでもストレートに差し込まれないスイングスピードの速さは圧倒的。すべての球を自分のタイミングで打てる稀有な存在だ。

 好素材が集中した遊撃手では小園海斗(報徳学園)を文句なく選出。打撃がまだ安定しないが、走力と安定した守備力は全国トップクラスで、来年のドラフト上位候補と認定したい。半情冬馬(秀岳館)の走攻守も捨て難かった。

 外野手は左翼、中堅、右翼で分けて選出した。左翼は打撃の安定感で成瀬和人(静岡)が若林将平(履正社)を上回り、中堅は決勝戦で2本のホームランをかっ飛ばした藤原恭大(大阪桐蔭)がそれまでの不振を挽回し、右翼は西浦颯大(明徳義塾)を選出した。

 投手は、右腕は三浦銀二(福岡大大濠)と徳山壮磨(大阪桐蔭)の争いになったが、コントロールで上回る三浦を選出、左腕はスピード、変化球の精度をくらべても川端健斗(秀岳館)が他を圧倒した。

 

<第89回センバツ大会ベストナイン候補者>

(捕手)

◇古賀悠斗(福岡大大濠)、*福井章吾(大阪桐蔭)、篠原翔太(報徳学園)

(一塁手)

◇*清宮幸太郎(早稲田実)、*山下航汰(健大高崎)、木本凌雅(秀岳館)

(二塁手)

◇*北川智也(福井工大福井)、大西翔(日大三)

(三塁手)

◇*安田尚憲(履正社)、廣部就平(秀岳館)、野村大樹(早稲田実)、山田健太(大阪桐蔭)

(遊撃手)

◇*小園海斗(報徳学園)、安里樹羅(健大高崎)、*半情冬馬(秀岳館)

(左翼手)

◇成瀬和人(静岡)、若林将平(履正社)

(中堅手)

◇*藤原恭大(大阪桐蔭)、*鈴木萌斗(作新学院)

(右翼手)

◇*西浦颯大(明徳義塾)、山本ダンテ武蔵(大阪桐蔭)

(右投手)

◇三浦銀二(福岡大大濠)、徳山壮磨(大阪桐蔭)、金久保優斗(東海大市原望洋)

(左投手)

◇櫻井周斗(日大三)、丸山和郁(前橋育英)、川端健斗(秀岳館)


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『プロ野球戦国時代』を出版しました

2017-02-21 12:28:11 | お知らせ

『プロ野球戦国時代! 次の盟主はここだ!』(学陽書房)を出版しました。フロントのチーム作りに焦点を絞った本で、ソフトバンク、日本ハム、広島を主体に、何がチームを強くしたのか、その戦略に迫りました。ソフトバンクは二、三軍本拠地、HAWKSベースボールパーク筑後の最新設備を紹介しながら、育成ドラフトを活用して一軍戦力を輩出するファーム指導者の姿、日本ハムは客観的な数値で選手の能力を計るBOS(ベースボール・オペレーション・システム)を構築した吉村浩GMの阪神時代からの奮闘を描き、広島は補強すべきポジションが一瞬にしてわかる〝年表″の秘密をあぶり出しました。部数が少ないので大きい書店にしかないと思います。


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『2017 プロ野球 問題だらけの12球団』が発売されます

2017-02-20 11:54:01 | お知らせ

2017年版 プロ野球 問題だらけの12球団』(草思社)が出来上がりました。書店には明日くらいから並ぶと思います。2000年からスタートし今年で18年目。書いている途中で01年版を見返しましたが、「はじめに」で「僕はサッカーのことは全然知らないが、一つだけうらやましいことがある。それは『アンダー19』「アンダー22」という年齢を制限した国際大会があることだ」と書いています。この01年当時はそもそも、オリンピック以外、国際大会がほとんどありませんでした(社会人が参加する大会や日米大学選手権など散発的)。それが今は侍ジャパンのオフィシャルサイトを見れば「トップ(トッププロ)」「社会人」「U23U21」「大学」「U18」「U15」「U- 12」「女子」の8カテゴリーごとに国際大会があることがわかります。時代は大きく変わった!

 これらの大会から飛び出した鈴木誠也(広島)がトップチームの侍ジャパンに選出されているように、今や国際水準で見ないとプロ12球団によるリーグ戦の戦い方すら予想できません。それが面倒ではなく非常に楽しい。今回の『問題だらけ~』ではU23U21U18あたりのこと(誰が参加して活躍したか)を各球団の中で触れていますが、本書を見れば各球団には本当に多くの有望なU23U21世代がいることがわかります。今回のテーマはいつも通り、「1ミリ先の現実ではなく56年先の未来を見通すこと」。今年度版はカバーデザインもスタイリッシュで素敵です。是非、読んでください。


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雑誌『アマチュア野球42号』が発売されました

2017-01-11 14:37:16 | お知らせ

 雑誌『アマチュア野球42号』(日刊スポーツ出版社)が発売されました。表紙の見出しが「清宮よ、迷わずプロへ行け!」。この中で私、福田豊さん、西尾典文さんの3人による座談会がありますが、3人とも清宮には「直プロ」を望んでいます。これくらい完成度が高くて伸びしろのある選手は回り道しないでプロへ行ったほうがいいです。私が担当したのは座談会以外では鈴木博志(ヤマハ)投手のインタビュー、スカウティングリポート、12球団ドラフト採点など。定価980円(税込み)


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佐野正幸の遺作『完本 プロ野球乱闘伝説』が出た

2016-11-27 17:58:26 | お知らせ

 商品の詳細

  今年の3月に亡くなった佐野正幸さんの新刊『完本プロ野球乱闘伝説』(ミライカナイ)が発売されました。阪急、近鉄の応援団を経て物書きになった佐野さんだけに内容はパ・リーグ一色。「はじめに」には、「どうしてもパ・リーグに肩入れする文章となり、セ・リーグのファンの肩には腹の立つことがあるかもしれないが、そのあたりはどうかご容赦いただきたい」とよくわかっている。

 内容は「昭和」に偏っています。佐野さんの最も思い入れのある197482年までの第1章が1部から6部まであってとにかく長い。私たち60歳以上の人間には思い入れのあるのが円城寺球審の疑惑のジャッジ(1961年の巨人対南海の日本シリーズ)や70年の白仁天による露崎球審への暴力……等々。昔は審判の権威が今ほど確立されていないので暴力の対象になることが多かったと改めて思います。73年の最終戦、阪神対巨人のあとの阪神ファンの暴走は今でもありそうですが(笑)。

 この本は当初、日刊スポーツ出版社から出される予定でした。諸般の事情でミライカナイに変更され、この版元変更に尽力されたのが編集を担当した小川誠志さん。前にも数冊、宙に浮いた本をミライカナイ社が引き受けていますが、なかなか出来ることじゃありません。本の内容にも自信があったのでしょう。小川さん、ナイスです。


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