アクアスクーターで魚突き Aquascooter Maintenance for Spearfishing

使いこなそう、アクアスクーター整備ノート by KosakaNatsuki

=初回2015年2月5日開始=

Blog 第58回 またスタータ軸空回り=小坂夏樹=Starter Axle Slip Again

2017年07月16日 | マニュアル
本Blogも回数を重ね、マンネリ化しているので当分は休止する気でいたが、仲間の故障事例が気になり、取り急ぎ以下投稿する次第です:


スタータ軸の空回り

Blog 第48回で離島の仲間のスタータ軸が空回りし、始動不可となった事例を紹介した。
その後スタータAssy=全体を新替して6か月間使ってきたという。毎週末使ってMax50時間程度の運転だろう。

しかしここへ来てまたしても全く同じ故障が発生した。
今回は沖だったので深刻だが、始動紐を曳くとやはりゴロゴロと空回りする感触と音がして始動できない。そこで負荷が出来るだけ小さくなるよう、ピストンの上死点を過ぎるまで前端の円盤・ノーズピースを手で回し、そこから紐を曳いた。これで数回目には始動出来て無事戻ることが出来た。

上死点までは圧縮工程で抵抗が大きく、それを過ぎれば急に回転が軽くなる。そこから曳き始めると空回りを起し難い訳だ。この辺りは専門技術の当人の知恵というものだろう。
同氏は本機の使用時にボードを曳航しないが、私ならこのアイデアに加えてプロペラへの水負荷が掛からぬよう、ボードに載せて紐を曳く積りだ。


早速内部を見ると半年前と全く同じ症状で、写真右がまだ新しいのにスタータ軸とプーリーが空回りしてしまうもの。なお、ノリモノランドのHPではロープリールをスタータプーリーと呼んでいるので誤解のなき様。
写真の左はAS600に組付られていたもので、これを再利用することとなった。軸のOリングは新旧で径が違いそのまま嵌めることは出来なかった。また、Oリングの奥にワッシャが嵌めてあるが、旧品には使われていなかった。このように、Comer 社で多少の改造(改良?)はなされているのだが、やはり全体的にはプラスチック技術が低下しているのかもしれない。



プーリーの爪側から薄っすらと見えるシャフトの影は新品は細く、旧品の方が太く見える。それが原因で空回りしやすいのかと気になったので、私も手持ちの同じくAS600用のプーリーに光を当てながら観察したが、モールド内部の様子は判断できない。ここでシャフトの径を変えているとは考えられないのだが・・・・



シャフトの小Oリングの機能は私には判らない。水密性はウオーターシールで保っている筈だ。


以上単純な樹脂破壊故障だが、事態は深刻だ。
2度有ることは3度ある、沖で起きるかもしれないと不安になる。

素人考えの対策としては・・・・プラスチック部からシャフトを横切る孔を開けられれば、ピンを打込むことが出来る。多分SUS304などのステンレス系の素材の筈だから可能だろう。



その他
Blogの技術情報紹介
「アクアスクーター」をネット検索しても、失礼ながら国内では参考になる技術情報は殆ど無いとこれまで記載してきた。
ところが、つい最近仲間の指摘で気が付いたら、古くからのブログ「こいちゃんのブログ」にかなりの情報があるようだ。
魚突き道具の職人・業者の知られたページだが、テーマ別の「アクアスクーター」を見るとほんの数件しか記事がない。本機の関連は商売ではなく、同氏の趣味(?)の範疇だから当然なのだろう。しかし別の表題で時々埋れた詳しい技術記事があるようだ。

これは本Blogの如き素人の試行錯誤ではなく、機械屋さんの本格的な作業記録とも言うべきものなので、諸兄にも一読を薦める。或いは常識・・・だったかもしれないが。

私には今のところ、同Blogの過去に遡って関連ページ全てを探す間がないが、画像一覧で該当するものを探すのが簡単だろう。
  


Blog 第58回 またスタータ軸空回り 終り =小坂夏樹=
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