カワセミ側溝から (旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

目が大きいと売れる   ビッグ・アイズ

2016-12-10 | 映画

ビッグ・アイズ/ティム・バートン監督

 主人公の女性は画家である。少女チックというか、やたらに目の大きな人物画を得意としており、それが感情を表す手法であるとして技巧を変えない。娘を連れて再婚するが、ひょんなことから再婚相手の男が、自分がその絵を描いたとして有名になっていく。新しい夫は雄弁で宣伝効果もあってか、最初は広報的な成功もあるので黙っている。さらに内気な性格とも重なって、娘にさえ事実を秘密にして絵を描き続けるのだが、夫の動向はエスカレートしていくし、自分が書いている事実を隠し通していくことに、どうしても我慢が出来なくなって…。
 なんと実話がもとになっている映画。そんな話が成立するのか? と驚いてしまう。いや、日本人だって佐村河内守がいるじゃないか。でもまあ、そんなことは続かないよな、と、直感的に思う訳で、そこがやはり面白い題材といえる。しかしその危うさや狂気がありながら、嘘を成り立たせるために、人間がどんどん狂っていくように見えるところを、たぶん監督は描きたかったのだろうと思う。偽って自分が描いていると言い張る夫は滑稽だが、自分が描いていながら、ズルズルそれにつき合わさざるを得なくなっていく女ということの方が、やはり狂気としては一段上なのではないか。それに金が絡むわけで、もしこれほどの成功が無ければ、ひょっとしてまた違った展開になったのではないか。さらに恐らく夫婦の愛情の問題もあるので、見切る理由はもっと別のものだったのではないのか。
 実話なので主人公の女性も実在だ。当然この映画を観たらしく、自分の体験を多くの人が味わうのではないか、と語ったという。それはそうだろうが、やはりそういう感覚というそのものが、なんとなく狂気だと思うのだけど。
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