続・中岳龍頭望

脱力系から熱血系へ。ま、志はということで…

時には大きな嘘こそ必要   グットモーニングショー

2016-10-18 | 映画

グットモーニングショー/君塚良一監督

 朝のワイドショーのキャスターを務める男の一日を追った作品。と言えばドキュメンタリーみたいだが、家庭の事情や同僚女性の困った言動や立てこもり犯から交渉人に指名されるなど、とんでもない一日を描いたコメディである。僕は個人的に朝のワイドショーを通してみた経験が無いので知らないが、何かモデルになるような番組があるのかもしれない。大変な仕事らしいことは見て取れるが、何故か息子からは甘いものを食べて軟弱な姿をさらしているように言われて尊敬されていない様子だし、テレビ局内で報道班からは力関係で圧倒的に弱い姿をさらしている。立てこもり犯からの最初の要求も、くだらない番組作りに対して視聴者に謝るように断罪される始末だ。バラエティショーがくだらないかどうかは僕には分らないが(何しろ興味が無いから見ないし、観ても意味が分からない)何か最初から自らを卑下しながら仕事をしている部署なのかもしれない。科白の端々から視聴率至上主義に対する大衆迎合的なテレビ局の姿勢に、何らかのアンチテーゼのような機運があるのかもしれない。でもまあそれが仕事なんだから、最終的にはそれには矜持をもって仕事をしているんだというワイドショー讃歌の作品と言えるのだろう。
 しかしながらこの男の境遇も大変だな、と思うが、ワイドショーを製作する現場の姿を物語を展開しながら紹介されているのを見ていると、さまざまな立場の人が限られた時間でしのぎを削りながら仕事をしている様子が見て取れる。突然に湧いて出たスクープ独占事件の勃発で、それらの努力のほとんどは水泡に帰すようなことになってしまうが、番組的には、恐らく凄まじい視聴率を獲得しただろうし、結果的には彼らの今後の人生も変えるくらいの大成功を収めたのではないだろうか。運をきっかけに実力を上手く発揮できた成功談なのかもしれない。
 コメディとして気楽に楽しんで、それぞれの仕事について自分なりの矜持を持つようなことになれば、それはそれで有益だろう。良く考えてみるとかなりあり得ないところは多かったのだけど、内部倫理を覆すほどの仕事上の嘘ということも、なかなか考えさせられるものでありました。
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