続・中岳龍頭望

脱力系から熱血系へ。ま、志はということで…

不利でも克服日本のワイン

2016-11-12 | culture

 日本のワインが美味しくなったと言われる。いや、ずいぶん前からそれなりに旨いという話は聞いたことがあるし、僕くらいの消費者としてなら、普通に美味しくいただいている。むしろ日本のワインの方が割高のものだって多いということも実感があるから、運送費を差し引いても価格的に同等なら、既に高級ワインなのではないかと思っていたところだ。それでも安い海外のワインというのは、そうとう安いんだろうな。
 ということなんだが、これは国際的な評価において、日本のワインの美味しさは相対的に高くなっているという話だった。もちろんそれは理由があって、実際の取り組みが功を奏して実力が認められたのだという。
 まず、他国のぶどうの産地と比較して、やはり日本は雨が多いという点がある。作物が育つのに雨は必要なものだが、雨量が多いと糖度が下がるのだという。他の作物でも聞いたことのある話だ。ぶどうの木の植え付け間隔を狭めて、互いに水分を根から吸収させにくくしたが、やはりそれだけでは糖度が上がらなかった。植え付ける土壌自体をかさ上げし、いわば水はけのよい場所で育成して初めて高い糖度を実現できたという。そのような原料である葡萄を育てることに成功して初めて、美味しいワイン造りの土台が育ったということだろう。
 さらに他のワイナリーでは、普通は後から酵母を足すところが多い中、その土壌に育つ天然酵母のみで葡萄を育てたりしていた。また場所によっては、高地にあることで寒暖の差が大きくなる。そのような環境でおいしく育つ品種を選んで成功しているところもあるということだった。
 要するに、美味しいワインのための葡萄を育てるにおいて、日本の環境は必ずしも有利では無かった。しかしそこを工夫して良いワインになる葡萄を育てることに、近年成功している成果が表れているという話である。
 もともと不利だからこそ工夫して克服するということもあって、人気が出来ても大量生産上の問題があるとか、産地の表示問題など新たな課題はあるようだったが、まずはスタート地点での水準が上がったことは、喜ばしいことだろう。ワインのことが分からないにせよ、比較的身近なところに旨いものがあるというのは、なんだかひいき目もあって嬉しいかもしれない。
 実は先進工業国というのは、ほとんど農業大国でもある。日本も事実上そうなのだが、なんとなく国内の印象としては、そのような実態は理解されていないようにも感じる。主に国内の消費として需要があれば、国内の農産品は当然活況を呈することに繋がっていく。そうやって農業というのは、消費の需要と共に伸びていくものなのだ。だとすればそれは、日本のワインを飲む消費者のレベルが、それなりに高くなっているためだとも考えていいのではないか。美味しいもののレベルが上がる国というのは、少なくとも個人レベルの幸福度も上がるような気もするが、さて、そこのあたりはどうなんでしょうね。
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