サイバーキッズクリニック

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腸重積について

2006-01-30 22:30:50 | こどもの病気について
腸重積症も緊急性のある疾患のひとつである。

腸重積症とは、腸が腸の中に入り込んでしまう病気で、最も多いのは小腸の末端(回腸)が大腸の始まり(結腸)の部分に入り込んでしまう形(回腸-結腸型)である。
めり込んだ腸は強く締め付けられているので、時間が経ち過ぎてしまうとその部分に血液が行かないために腸が駄目になってしまう(壊死)ので、早期発見が大切である。

発症は、生後4ヶ月位の乳児から見られるが、ピークは2-3歳で、6歳以上には少ない。男女比は4:1と男児に多く、頻度は1000人に1-4人で、春と秋に多い。その殆どははっきりした原因が無いが、腸重積症の乳幼児からは、アデノウイルス、ロタウイルスなどが便などから検出される事があるため、ウイルス感染を引き金に腸のリンパ組織が腫れて入り込み易くなるのではないかと考えられている。

腸重積を繰り返す場合、年長児で腸重積を起こす場合、回腸-結腸型以外の場合は、メッケル憩室、消化管ポリープ、悪性リンパ腫、アレルギー性紫斑病、などがある場合があるが、何か腸に原因があるのは2-4%程度と言われる。

症状は、『間欠的腹痛』『嘔吐』『血便』が三大症状である。
『間欠的腹痛』は、『突然激しく泣く(数分)、ケロッとする(15-30分程)』というような事を繰り返す。『血便』は典型的にはイチゴジャムのような鮮血便となる。時間が経過すると徐々にグッタリしてくる事が多い。

ただし、『間欠的腹痛』90-95%、『嘔吐』70-75%、『血便』60%、三大症状が全て揃うのは40-50%程と言われているため、全部揃う事は多くは無く、疑わしい時は早目に受診すべきである。

小児科学会誌の最近の論文では、腸重積の症状のうち、腹痛44%(不機嫌含む81%)、嘔吐55%、血便33%(浣腸血便含む84%)で、3大症状揃うのは2%(不機嫌、嘔吐、浣腸血便とすると35%)と報告されている。
年齢で症状の出方も異なり、2歳未満では腹痛16%、嘔吐67%、血便42%、2歳以上では腹痛97%、嘔吐32%、血便9%、と出難い症状もあり、注意が必要である。

腸重積の診断は、大抵の小児科医なら超音波検査にてほぼ100%診断出来るが、なかには紛らわしい例もあり、診断と治療を兼ねて、『非観血的整復法』を行う事もある。

『非観血的整復法』とは、手術をせずに腸重積を治す治療法で、発症から24時間以内であれば、9割以上の例で整復する事が出来る。お尻から空気、造影剤、などを注入し、圧力をかけて、入り込んだ腸を押し戻す。

しかし、この方法で腸が元に戻らなかったり、発症後24時間以上経っている場合には整復にて腸が破れてしまう危険性があり手術が必要となる。

再発は10%位のこどもに起こり、初回の発症から6ヶ月以内が殆どである。


ジャンル:
育児
キーワード
超音波検査 診断と治療 アレルギー性紫斑病 悪性リンパ腫 ロタウイルス ウイルス感染 アデノウイルス
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