これ歴

これだけ読めば歴史がわかる?これだけ読んでも歴史がわからん!だから「これ歴」日本歴史小説・マンガ読み倒し!

軍師二人他

1590-02-12 | 安土桃山
「関が原の戦い周辺の短編集。ちょっとマイナーな主人公たちに心惹かれます。」

短編集です。収録されているのは、
「雑賀の船鉄砲」
鉄砲といえば雑賀衆は有名ですが、トロイの木馬のような船鉄砲というのははじめて聞きました。
生きて帰れない戦術という点では、特攻隊の精神でしょうか・・・

「女は遊べ物語」
悪妻の薦めとでもいいましょうか。
浪費家の妻のために、戦場を駆け回る亭主の話です。
時代はちょっとさかのぼって、姉川の戦い以降でしょうか。
主人公の伊藤七蔵は、その後の伊藤忠などの祖先に当たるのか当たらないのか・・・というのが気になりました。

「嬖女守り(めかけもり)」
関が原の戦いが起こる直前、家康は大阪城に女たちを残して、引き上げていきました。
その残された女たちの守り役をおおせつかってしまったのが佐野綱正です。
家康の残した女は「お茶阿」、「お万」、「お勝」の3人。こんな三人を預かる彼の心労はいかばかりか・・・
最期は彼女たちに見切りをつけて、戦場で華々しく散っていきました。
いつの世もみな女性に悩まされているのです。

「雨おんな」
出雲の歩き巫女が主人公です。
関が原の戦いのさなか、西軍宇喜多秀家の家来、稲目左馬蔵と東軍福島左衛門の家来、尾花京兵衛の二人に勝利を約束してしまいましたが、どちらかが勝ち、どちらかが負けてしまう運命は、巫女といえどどうすることもできないのです。

「一夜官女」
岩見重太郎という浪人を巡る話ですが、主人公には女性を据えてあります。切ない恋物語でもあります。

「侍大将の胸毛」
なんてユニークなタイトルなんでしょう!
主人公は、藤堂高虎が侍大将として召抱えた渡辺勘兵衛です。
この話で、はじめて藤堂高虎という人を知りましたが、なんだかちょっと情けない気がしました。気になる人物でもあります。

「軍師二人」
智将真田幸村と勇将後藤又兵衛という二人の優秀な軍師を抱えてしまったのが、西軍の不幸でもあったのでしょう。

(R-call 1999.10.03)

キーワード
関が原の戦い 後藤又兵衛 岩見重太郎 宇喜多秀家 トロイの木馬
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