金沢の日々

金沢で生活することになるとは・・・

石川県立歴史博物館 

2007-03-30 17:20:52 | Weblog
かっては旧陸軍兵器庫として、戦後は金沢美術工芸大学に使用されていた本多の森公園の3棟並ぶ赤煉瓦のレトロな建物  
この歴史博物館はいずれも煉瓦造り、2階建てで、左右対象を基本とした造りとなっており、長さが90mもある。3棟とも外観は創建時の姿を忠実に復元されており、内部はそれぞれ異なった手法で構造補強され、建物の文化財としての価値と展示設備との調和をはかるなど、さまざまな工夫が凝らされている。

≪石川県立歴史博物館≫


< 正面入り口 >


< 博物館中庭 >

中庭においてある造型は辰巳用水を作った時に使用された石管。寛永の大火による大きな被害は、高台にある金沢城まで消火するために必要な水を持ってこれなかったことだと考えた三代藩主前田利常が、その翌年に板屋兵士四郎に命じて造らせたといわれている。犀川上流から水路を開き、わが国最初の逆サイフォンの技術を駆使し(この原理を試すために造られたのが兼六園にある日本最古の噴水   )金沢城まで用水を引いた。この用水の完成により、城下町にも水が行き渡るようになり、加賀百万石の豊かな繁栄につながっていった。館内のビデオで詳しく知ることができる 

< 参勤交代の屏風絵 >

館内は、第一展示室から第八展示室まで、石川の歴史と民族について各棟ごとに古代から近代まで順を追って展示、紹介されている。遺跡からの出土品や時代ごとの生活道具など実物資料が多い。参勤交代の様子が良くわかるこの屏風絵の説明によると江戸まで二週間ほどの日にちがかかったらしい  

< 開方盤 >

七尾の算学者、「志摩好戸矩」が作成したそろばんの一種で、6乗の方程式まで計算ができるというけど、いったいどう使うのか  

※ それぞれの展示室において石川の歴史と文化を古代から近代まで興味深く知れるようになっている。
①石川の歴史と文化②近世・近代の科学と技術③歴史体験コーナーなど。
この歴史体験コーナーは、子供達が歴史の教材内容を理解するためにテーマ別に関連した実物資料などに手を触れ、試したりという「体験学習」の場として使われている。歴史に興味がある人たちにとっては、きっと時間も忘れて楽しめることだろう。

能登半島地震

2007-03-27 15:57:09 | Weblog
ちょうどその時(3/25、朝9:40)掃除機をかけていたので、横揺れがわからなかったけど、すぐにマンションがゆさゆさと揺れ始め動けないまま一瞬血の気が引いたような恐怖心に取り付かれた。やっと収まり、ニュースを見始めたけど気づいたら足がぶるぶる震えていて、しばらく止まらなかった 
金沢市内は震度4でただ揺れが強かったという程度だったけど、6強の能登半島のほうは被害がひどく、全壊の家や怪我された方も多くこれからが大変だ 
実は24~25日と一泊で能登半島の先端にある珠洲(すず)へ一泊旅行に出かけようかと計画しつつあったのを主人の用事で取りやめていたばかり。実際でかけていたらどうなっていたことか…… 
身内や友達、大勢の人たちから心配の電話やメールなどたくさんもらって気にかけていただいたけどとりあえず私達は元気です。

今日は、県庁の近くまで行く用事があったので19階の展望ロビーまで昇ってみた。



地上80mの展望ロビーからは360度さえぎるもののない眺望が開け、市街地から宝達山、白山連峰、日本海が見晴らせる。写真、上のほうのカーブしてるところが金沢港で左側に大野灯台、大野港が続きひろびろとした日本海へと続く。
天気がよく空気の澄んだ日の夕暮れ、茜色に染まる日本海の景色がす・て・き 



ロビーは市民に解放されていて、申し込みすれば展示や催し物などに利用できる。
今日の展示物は押し花で創った絵 



これもよーく見ると全部押し花で創られている。そのほかにも力作ばかりで、まるで写真かと見間違えるような作品や、なんともいえない色彩で微妙な色合いをあらわした作品とか、美や創作を究めた人たちの素晴らしさにしばし時間を忘れたひととき。グッドでした 

石川近代文学館

2007-03-26 14:33:39 | Weblog
金沢は「五木寛之氏」も言ってるように赤レンガの似合う町だ。
この石川近代文学館は旧制第四高等学校の校舎を利用した建物で、百万石通りを挟んで前面には金沢市役所がある。町中だというのにとても落ち着いた雰囲気。この建物の裏は現在は広々とした中央公園となっていて市民の憩いの場として利用されている。


< 石川近代文学館 正門 >



赤レンガのモダンな正面入り口。



斜めから見た石川近代文学館。夜のライトアップコースにも含まれている。



館内は、三文豪をはじめ郷土にゆかりのある作家の著書や生原稿、遺品などの資料が展示されている。全ての部屋がいくつかの分野に分かれており、それぞれの部屋に幾人もの作家達が紹介されている。
例えば、第二展示室では、「折口信夫」「五木寛之」「加賀乙彦」「曽野綾子」「吉井由吉」など石川県に縁の作家達。
第三展示室は、徳田秋声の世界「秋声をめぐる人々」
第四展示室は、「鏡花文学の世界」 樋口一葉が同じ部屋に紹介されている。
もちろん、室生犀星の部屋もある。(第五展示室「犀星を愛した詩人たち」)
なんと 井上靖 がこの4高の学生だったという  (第八展示室)


二階にある四高記念室。校旗や帽子などといっしょに、寮生活の様子や部活動なども写真や当時の新聞などを使って紹介されている 
全部で十一の展示室が続く。
サロン室なども設けてあり、文学館2階講堂では文学講座も開催されている 


校舎を利用しているので各教室が並んでいる。天井が高い。


一階から二階へあがる階段。

<道路を挟んだ隣の旧庁舎>

日立のCMで流れてくるような大きな黒松がシンボルの旧庁舎。
この黒松は樹齢300年以上と記されていた。

<ふるさと偉人館>

金沢出身でさまざまの分野で活躍し、優れた業績を残した、世界に誇れる人物で広く市民に親しまれている人たちについてその生涯や業績などを展示とともに、子供達にも興味を持てるようクイズ形式や、テープなどで本人の声を聞いたりできるようなコーナーも取り入れ解説して紹介している。
こちらは、近代文学館とはちがって文学以外の面で活躍した人たちの展示館。
木村栄氏(天文学者・水沢緯度観測所長)、鈴木大拙(仏教学者・仏教を広く世界に伝え、英文による著作も多い)、高峰譲吉(化学者・タカジアスターゼの創製・アドレナリンの結晶化)、藤岡東舗(国文学者・日本風俗史、国文学史平安朝篇)、三宅雪嶺(思想家、評論家)、谷口吉郎(建築家・犀星文学碑)、中西悟堂(自然保護者、詩人・日本野鳥の会創設)、八田與一(土木技師台湾の烏山頭ダムと給排水路を立案、設計)

※なじみのある人も知らない人達も城下町の風情と風土の中で、なんと後世に残る偉大な文化、建築物、化学などを育んできたことか。「静謐」という言葉が浮かんでくる。

ウォーキングコース(鞍月)

2007-03-23 14:28:40 | Weblog
私の住む場所は金沢駅の西部都市新興地域にあたり、住居はもちろん色々な施設も続々と作られつつある。ということはそれだけ開発できる土地がまだまだ残っているということなんだけど、これからを見据えた都市づくりとなっている。例えば、施設にしろお店関係にしろ駐車場が広すぎるくらいあったり、公園や緑が多く、道も広い。
その中で気に入っているウォーキングコースが今日のテーマ 

<入り口>

県庁の後ろをまっすぐ港に向かって10分ほど歩くとこのコースにぶつかる。
犀川を取水口として金沢新港に向かって流れ、日本海に注ぐ鞍月用水がこのコースに沿って流れる。

<石のある場所>

金沢城の石垣をイメージしたのかと思われる。
たまに水鴨などを見かけることもある。

<丸い塀のコーナー>

ウェーブした塀が凝ってる 
円柱形の石に座って休憩もできる。
ところどころ公園や椅子、トイレも点在するのでのんびり日向ぼっこして過ごすのもいいかも 

<花壇風のコーナー>

五月になればミヤマキリシマがきれいに色どることだろう 

<モニュメント①>

犬か馬か 
彫刻品がところどころに鎮座してあり、楽しめる。

<モニュメント②>

これはなんだろう… 

<モニュメント③>

流線型がきれい 

<つくし>

今年はじめて見つけた 

<たんぽぽ>

春を実感できる黄色 

<つばき>

雪の白さの中で見る椿もけなげではっとするけど、色物が少ないこの時期にはこの赤さが緑に映える。

<オオシマサクラ>

関東では、もう桜の開花宣言もされているけど、こちらのサクラはまだしっかり固いつぼみ状態 

 今日は金沢には珍しいくらいの青空が朝からずっと続き、春を思わせる一日となった。

21世紀美術館

2007-03-20 16:48:25 | Weblog
今回は趣向を変えてみます。
古い時代的なものに満ちて落ち着きを持つ金沢の町の中で、新しさを感じさせる建築物です。

<金沢21世紀美術館の全景>


<広場から見た入場口>

『まちに開かれた公園のような美術館』 という建築コンセプトのもとに2004年10月開館。三方が道路に囲まれた金沢市の中心部に位置しており、どこからでも人々が訪れることができるよう、正面や裏側の区別のない円形で作られている。周りを囲んでいる広場にはシルバーの造形物(椅子やラッパの朝顔の部分など)が置かれており、自由に芝生の上で遊ぶこともできる。入り口は四ヶ所あり、中に入ると全面ガラス張りなのと壁が白色なのでとても明るいし、開放的な建物になっている。

<レアンドロのプール>レアンドロ・エルリッヒ(アルゼンチン)作

プールサイドから中を覗くと、下に人が何人も 
このプールの説明はしないほうが夢があっていいかも。
興味深いなんとも不思議なプール 

<プールの中>

光が差し込むと、ゆらゆらとした光の動き(水の動き)が美しい。
プールの中に入っていくと上から覗いている人が……。たのしーい気分になってしまう。

<加賀友禅を思わせる壁画>マイケル・リン(市民ギャラリー)作

金沢の雰囲気に一挙に浸れる壁画。前においてある椅子も同じ模様。この椅子に座って全面のガラス張りのむこうの中庭をみながらゆっくりのんびりできる。すると斜め上に見えるのが屋根の上に大きく手を広げた男。

<雲を測る男>ヤン・ファーブル(ベルギー)作

説明によると、生涯を刑務所で過ごした鳥類学者の実話を元に作られた映画「アルカトラズの鳥男」から着想したという作品。
空を測るなんて、大胆な発想 
この時間は青空が広がっていたけど、起床した時にはすでに2~3cm積もりまだ勢いよく雪が舞っていたなんて信じられるだろうか 

<犬の形をしたライト>

廊下にはこのほかにも二冊の文庫本の一枚一枚を互いちがいに重ねた物を何冊か繋いで並べた仕切りみたいなものが置いてあったり、サッカーボールで創った子犬が5~6匹遊んでいたり、なにげなく買い物篭があって中を覗くと映像が流れるようになっていたり、遊び心満載 

<Dog-o-rama>奈良美智展の中の一つの部屋

小学生まではこれらの中から好きな色を選んで着ることができ、そのまま館内を巡ることもできる。ただし、去年9月30日から始まったこのコーナーは3月21日までなので、闇夜を照らすお月様が屋根の上で小休止する「Moonlight Serenade」の部屋とともに終了 


<ホワイトドラゴン>開田裕治展

よくよく見るとホワイトドラゴンが21世美術館をわしづかみしている。コーナーの係りの人と少し話をしたら小さい子が来て屋根の上にはドラゴンはいなかったよと言ってくるんだそうな。幼子の可愛さを感じたひと時
開田氏は怪獣たちの空想のドラマを描き出すパッケージアーチィスト。
このコーナーは、ゴジラやガンダムシリーズ・ウルトラマンシリーズなどのロボットのプラモデルと一緒にポスターなどが展示されていて、怪獣マニアにとってははずせない空間だろうなと思われる。撮影厳禁なのが残念 

そのほかにも、「リアル・ユートピア~無限の物語」(イ・ブル、草間弥生、岸本清子、木村太陽)のコーナーでは現代アートがびっしりだし、CollectionⅡのコーナーでも何人ものアーチスト達の作品がユニークな感覚をはなっていた 

<夕方の美術館>

館主の蓑(ミノ)氏(この3月31日で退任というニュースを今朝テレビで知った)が以前NHKの「経済羅針盤」で、この美術館を未来の文化を創り出す子供達に開かれた教室として、見て、触れて、体験できる環境として提供し、楽しめるものにしたかったということを言われていたが、まだ開館されて二年半にもかかわらずリピーターも多くなんと300万人以上が訪れているということ 
展示品は期間限定となっており、そのつど違った作品が並ぶので何度でも来館して楽しめる内容になっている。 
まだまだここに全部紹介できていないけれど興味をそそられる作品がたくさん 
新しく赴任されてくる地中美術館長(香川県直島町)の秋元雄史氏にも私達をあきさせないような作品展を期待したいところだ。 

金沢城址

2007-03-16 16:39:59 | Weblog
今日は「金沢城公園」として解放されている「金沢城址」に来てみました。

<金沢城石川門>

いくら曇り日とはいえ、どうしてこんなに真っ黒に撮れてしまうのか 

<観光用パンフレットより>

現在の金沢市丸の内にあった戦国時代・江戸時代の城郭。加賀藩主前田氏の居城跡。
重要文化財に指定されている石川門は金沢城の裏手にあたる。この城址の前に広がるのが兼六園で、前田家の広大な庭園となっている。
キリシタン大名高山右近が前田家に呼ばれ、大改造を行ったりしたのだが、落雷や大火などでたびたび火災に遭っている。
櫓を多用した構造になっていて、瓦は冬の積雪に耐えられるよう軽量になっており、また有事には鉄砲弾にもなる鉛瓦が用いられた。
陸軍第九師団司令部が置かれたり、1949年からは新設された金沢大学のキャンパスとしても使われていたが、現在は、大学の郊外への移転により金沢城公園として開放されている。

<戌亥櫓から見た五十間長屋と菱門>

大手と搦め手を見張る物見櫓として用いられた。手前に菱櫓があり、三層の物見櫓となっている。平成13年に100年後の文化財を目標に当時の工法で復元された。

<三十間長屋>

宝暦の大火後、安政5年(1858年)に再建された長屋。本来は食器類を納めた倉庫だったけれど、江戸時代後期には武器・弾薬を納めたといわれている。重要文化財。

<極楽橋>

本来あった二の丸と本丸の間の空堀に架かっている。

<二の丸広場から見た五十間長屋>

二の丸御殿は幕末まで城の中枢になっていたが、二度の大きな火災で全焼してしまったが、そのつど規模を拡大したり、より豪華に再建された。この建物内部は加賀百万石の伝統・工芸・文化・美術の集大成ともいえる豪華な御殿となっていて中を見ることができる。

<鉄門石垣>

石垣がみごとに積み重ねられている。
「切り込みハギ」の技法で、城の重要な部分に用いられている。本丸への入り口となるところ。石の表面を多角形に加工した優れたデザインで丁寧なつくりになっている。

※金沢城公園はとても広くて、全部見て回るには一日は欲しいところ。
櫓から櫓に続く道は森林浴散策コースにはもってこいの、中には樹齢300年以上はあるかと思われる大木もある。その他貴重な生き物や植物の生息地にもなっている。


金沢が生んだ三大文豪&五木寛之

2007-03-13 18:05:09 | Weblog
金沢は、数多くの作家を生み出し「文学のまち」ともいわれている。その代表格が、泉鏡花、室生犀星、徳田秋声。今日は、この地で生まれ育ち、金沢の風土に根ざした作品を多く発表し明治から昭和にかけて活躍した3人の記念館を訪ねてみた。


位置関係がわかるように地図をダウンロードしてみた。
金沢の市中を流れる浅野川の両側に徳田秋声記念館と泉鏡花記念館があり、一番の繁華街、香林坊、片町の先を流れる犀川の近くにあるのが室生犀星記念館である。

<泉鏡花記念館>

現在の金沢市尾張町で生まれ、商人や職人、お茶屋街の集まる界隈で感性をはぐくみ、作品は華麗な文体と幻想的な世界で知られている。
鏡花が生まれ育った当時の面影を色濃く残す茶屋街や、浅野川にほど近い、鏡花の生家跡に建てられている。
主な作品、「義血侠血」「外科室」

<鏡花のみち>

天神橋から中の橋までの浅野川沿いの道。彼の作品、「義血侠血」の舞台となった天神橋や、ヒロインが水芸をする「滝の白糸像」がある。主計町茶屋街の並びに位置する。

<徳田秋声記念館>

加賀藩士の三男として生まれる。廃藩置県により貧しい境遇になるが、浅野川周辺で豊かな庶民文化に触れて育ち、40歳を過ぎて文壇で頭角をあらわしたようだ。
館内では、彼の作品の代表作のヒロインを和紙人形で製作し、映像とともに作品を紹介している。ここでは、秋声の作品の一節と風景写真などを組み合わせて絵はがきを作ることができるお楽しみコーナーもある。(1枚100円)
主な作品、「挿話」「町の踊り場」「縮図」「あらくれ」

<秋声のみち>

浅野川沿いの「鏡花のみち」対岸で、梅の橋から中の橋までの通り。
桜の老木がずっと続き、これからの季節が楽しみ 

<室生犀星記念館>

犀星の人となりや作品を紹介している資料館。自筆原稿、書簡、初版本など貴重な資料の展示はもちろん、犀星自身による詩の朗読や、犀星が作詞を手がけた校歌が聞けるコーナーもある。犀星の生家跡。

<室生犀星文学碑>

犀川に沿って続く犀星の道に文学碑がある。句作から文学の道を歩み出した彼の出世作「性に眼覚める頃」は金沢を舞台にした作品。
代表作としては、「あにいもうと」「杏っ子」

<雨宝院・室生犀星展示室>

7歳の時に預けられた犀星の養子先の雨宝院。犀星の愛用品や自筆原稿などゆかりの品が展示されている。

※<金沢文芸館>

昭和初期の様式的デザインとして貴重な建物。銀行として使われていたものを閉鎖後に金沢の文芸活動の拠点、発信の基地となるようにという願いとともに05’年11月にオープンされた。
1階は交流サロン、2階は五木寛之文庫、3階は下記のとおり。
金沢指定保存建造物(1993年指定)、国登録有形文化財(2004年登録)

<文芸館3階>

多くの文学者を輩出してきた金沢は、全国に先駆けての自治体による文学賞の設定がなされた。この3階「文芸フロア」には、「泉鏡花文学賞」と、同時に設けられた「市民文学賞」の全受賞作品が観・閲覧できるようになっている。2階は、金沢を第二の故郷とする「五木寛之」の自筆原稿や、全著作、肖像写真が展示されている(撮影禁止、残念!)
彼の「青春の門」は私達が高校生の頃すごく影響受けた友達もおり、そして、故郷を後にして上京したり、早稲田を受験したりした人もいたくらいだった 



湯湧温泉(ユワクオンセン)

2007-03-11 16:10:10 | Weblog
先週、金沢市民芸術村で「夢二」の劇を見たときから夢二ゆかりの「湯湧温泉」にぜひとも行ってみたいもんだと思い、早速土曜日を待って主人と出かけてきた。
湯湧温泉は、金沢駅から兼六園に向かい兼六坂下から車で約30分ほど県道10号線を南栃市のある山のほうに向かったところにひっそりと存在している。

<金沢湯湧夢二館>

「金沢の奥座敷」とも呼ばれ、かっては加賀藩の隠し湯として使われてきた湯湧温泉。特異な美人画で知られる大正の詩人、竹久夢二が愛する女性彦乃と至福の日々を過ごした「ロマンの湯」としても知られている。

<夢二館正面右側より>

大正年間、夢二が彦乃との湯湧温泉滞在中に作った作品(短歌、詩、絵画)が多数収集、展示されている。

逗留中にしばしば散歩に訪れた近くの薬師寺の自然石に刻まれている夢二の詩
「湯湧なる 山ふところの 小春日に 眼閉ぢ死なむと 君のいふなり」

<夢二館内>

夢二の作品や遺品を収蔵。夢二作品に流れる精神性と芸術性をたたえる展示となっていて、大正ロマンそのものの世界。


<玉泉湖>

夢二館を出て少し奥のほうに歩いてみたら、思わず湖にでくわした。
季節になると「水芭蕉」や「あやめ」が湖の周りに群生し、向こう岸にある「あずまや橋」も渡って一周できる散策コースになっているそうだが、冬場は雪が積もっていて手前で行き止まりとなっていた。

<秀峰閣>

今回の日帰り温泉旅館は「秀峰閣」 
山あいにただずむ静かな湯の里。全部で10軒ほどしか旅館はない。
総湯の「白鷺の湯」は中学生以上は300円で利用でき、「湯ったり」・「湯っくり」が好評で市民に親しまれているとのこと。




長町武家屋敷跡

2007-03-09 17:25:52 | Weblog
黄土色の土塀に囲まれた長町は、藩政時代、中級武士が住んだ場所。敵の攻撃を防ぐ為の入り組んだ道沿いに往時を思わせる門構えの家が残り、江戸時代にタイムスリップしたようなノスタルジックな気分に浸れる。しかも二日続けて降った雪がまだ残っていて効果満点 

<長町の冬装束、薦(コモ)がけ>


雪によって土塀が傷むのを防ぐためのもの。


<旧加賀藩士高田家>




<高田家の庭>



庭園もみごとだったけど、逆光線で撮ってしまい真っ黒 


<金沢九谷ミュージアム>



明治~大正に欧米に輸出された鏑木製アンティーク九谷と、那須塩原の鶏声磯ヶ谷美術館所蔵の一部が展示されている。
別の部屋にある『鏑木商舗』は文政5年(1822年)創業の老舗で、伝統的な絵柄や人間国宝の作品、普段にも使えるモダン九谷などの食器を中心に花器、置物などもたくさんそろっている。


<おいしいいっぷく 鏑木>



ミュージアム内では、季節の魚や加賀野菜を使った郷土料理を楽しめるカウンター席、茶室、和室テーブル席などがある。二月に関東から遊びに来てくれた友と一緒に、ここで「いっぷく弁当」のランチを庭園を眺めながら食した。連休で観光客が多かったからか、前もって用意されていたようで、ちょっと冷えすぎていた。 


<金沢市足軽資料館>



金沢に残されていた藩政時代の下級藩士、足軽の高西家、清水家の屋敷2軒を移築したもの。資料や什器などとともに足軽の歴史をテーマに分けて紹介している。

このほかにも「野村家の武家屋敷跡」や「前田土佐守家資料館」「金沢老舗記念館」など、見所がいっぱい。なお、用水のほとりにある「長町武家屋敷休憩館」は誰でも利用できる休憩所で、常時3名待機している「まいどさん」は観光ボランティアガイド。無料で、周辺を同行案内してくれる。



「不都合な真実」

2007-03-07 17:09:50 | Weblog
朝、起きたらこの冬初めて雪が積もって真っ白になっていた 今年は雪なしで春になると思っていたのに、とんだどんでん返しだ


<マンションの裏にある雪景色のウェディングパレス>




< 金沢駅東口のフォーラス >


フォーラスは去年11月にオープンしたばかりの総合おしゃれ専門店(イオン系)で、今まで金沢に出店していなかった東京の有名店も多く、市外、県外からのお客も引き込むファッション、ファニチャー&グッズ、アミューズメント、リクライゼーションそしてシネマ、カフェ、レストラン等都会の匂い満載のビルなのだ

この7階の「イオンシネマ」で今話題の『不都合な真実』を見てきた。ゴアさんは、投票数では、ブッシュに勝ってたけど州の勝数で負けて大統領になれなかったそうだ。大学生の時の教授の影響もあり、ずっと環境変化に危機感を覚えつつ政治政策にも注意を促し続けていたようで、現在もいろんなところで講義、講座を開き地球の温暖化に警告を発している。ゴアさんが大統領になってたら、イラク戦争も防げたかもと言われたりしている。
海水の温暖化による北極の氷山の崩れや地形の変化、大洪水、大干ばつなど、現実にこの地球上で起きてる真実を突きつけられ、私達一人一人の日常生活におけるCO2削減の必要性を強く感じた。

ずっと雪が降り続いていて、車で出かけるのは不安だったのでバス利用にしたら最寄り駅にある県庁も雪景色でいつもとは変わってきれいだった。


< 県警本部と県庁 >


後の高いほうが県庁。金沢に越して来たばかりの頃は道に不案内だったけど、ランドマークみたいな19階建てのこの県庁が目印になってずいぶん助かった