14時46分発~パンドラの函を開けて

3・11以来、自分の中で変わってしまった何かと向き合いながら短歌を作り、書きつづる。それが今の自分にできること。

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ジョルジュ・ドン没後20年が過ぎて・・・

2012-12-01 19:20:22 | 日記(3・11以後・バレエ・映画・芝居)
昨日はドンの命日でした。


命日にもかかわらず、
薔薇も買わず、ワインも飲まず、
到着したドンンのDVDをみて過ごしました。

みていたのは、「ベジャール・インプレッションズ」です。


これはとてもよくできた作品でした。


ベジャールがどういう人か。
どういうコレオグラファーか。

ダンサーの肉体と精神との対話をとおして踊りを振りつける
ベジャール。

その神髄と、生き方、思想を、彼自身が語り、
彼と共に仕事をした舞台監督や美術家、デザイナー、役者、
そしてダンサーのインタビューと、
30本にもおよぶ彼の作品の、短い映像で成り立っています。


あの『春の祭典』でさえ、発表から6年間は、
称賛とブーイングに見舞われたと、ベルギーの芸術監督が語っています。


そうした組み合わせと、
インタビューの合間に挟まれる「ダンス」の映像は、
わずか数十秒にもかかわらず、
ときには胸をえぐられるほどの衝撃と、感動に満ちています。


ドン・フリークのわたしにとっては、
ベジャールの横で、時折、翳のように映し出される若き日のドンの姿に、
ハッとするほどの美と、無邪気さを感じて、胸が踊ります。


スタジオでのドンは素敵です。


特に印象に残ったのは、『バクティ』のためのインド旅行で、
インド舞踊を見ながら、すぐに踊って、回転しすぎたドンが、
ベジャールのお腹にぶつかりそうになる。
その表情がなんともいえません。

「すみません」という意味のか「あ、やちゃった」という意味なのか。

言葉にできないような、微妙な「愛」とでも言うほかない、
何かを感じます。


バレエというのは回転がとても重要だけれど、
それ以上に難しいのは、その、
回りすぎる回転を止めることだということがわかります。


ベジャールの指導を受けると
ドンはそれを、すぐさま会得してしまいます。


ネットでよく見ていた、熟年となったドンのインタビューの映像は、
この「ベジャール・インプレッション」の中のものだったということが、
今回わかりました。


どういう経緯で20世紀バレエ団の団員になったのか、語っています。


    「ベジャール・インプレッション」中のドンのインタビュー


インタビューの背後に聞こえる鳥の鳴き声か口笛が、
いかにもドンを祝福しているようです。
それに、この『ボレロ』も野生に溢れていて、印象的です。

かっこいい。





ところで、こんなブログをみつけました。




     ドンの追悼を書いていらっしゃる方のブログ



わたしだけでなく、
ドンのバレエに魅せられ、その真価に気づき、
彼の夭逝に心痛めていらっしゃる方がいると思うと、
同志のような親近感を感じます。


ドンのいないバレエはどうなったのだろう。
もう、バレエではなく、技術とディズニーランドの展覧会なのだろうか。


ベジャールがバレエに起こした革命とは、
ダンサーとの肉体との対話をとおして精神と向き合い、
バレエに「人生」を、つまり「いのち」を吹き込んだこと。

だから彼のバレエには「死」と「再生」が飽くことなく語られています。


    「人間は怠け者だから、ショックがないと意識が目覚めないのだ。
     ショックとは、つまり死とか、別離とか、戦争とか、
     そういうことがないと、人は目を覚まさないのだ」~ M・ベジャール
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