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オバマ次期大統領候補を歓迎するベルリン市民

2008-08-12 22:50:17 | Nonsense
【ベルリン】米大統領選の民主党候補となるオバマ上院議員は24日、ベルリンの「戦勝記念塔」前で演説し、「米国にとり欧州以上のより良きパートナーはいない」と語り、アフガニスタンの治安回復など諸問題の解決へ向けた米欧の連携強化を呼びかけ、「新たな米欧関係」の構築に意欲を示した。 ドイツではオバマ氏の人気が高く、聴衆は約20万人にのぼった。

オバマ氏は「ベルリンの壁の崩壊は、世界が一つになればどのような大きな難問も克服できることを証明した」と指摘。イラク戦争をめぐり米欧関係に亀裂が生じた経緯を踏まえ「大西洋の両側の古い同盟国の間に壁を築いてはならない。壁を倒す必要がある」と強調した。

具体的には、アフガニスタンでの反政府武装勢力タリバンとの戦い、イラク再建、イランの核問題などで欧米が協調する必要性を訴えた。アフガニスタンの治安回復に関しては「米国と、あなた方の国の部隊が必要だ」とドイツ軍の増派を呼びかけた。また、イランに対し、核兵器を保有するという「野望」を捨てるよう求めた。

東西冷戦時代の1963年当時、西ベルリンで演説したケネディ米大統領は、「私はベルリン人だ」とドイツ語で連帯を訴え感動を与えた。ドイツにおけるオバマ氏の人気はひとつには、同氏をケネディ氏のイメージと重ね合わせる国民が多いところにもある。ただ、演説でオバマ氏がドイツ語で語りかけることはなかった。

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共和党マケイン次期大統領候補の陣営から、外交面での経験不足が指摘されてきた民主党バラク・オバマ上院議員は、7月24日ベルリンの歴史記念碑凱旋塔(一般的には「戦勝記念塔」と言われることの方が多いようだが)の前にたち、つめかけて20万人もの大観衆の前で、ドイツ人及び欧州諸国の国民に向けて直接話しかけた。若き米国大統領候補を歓迎する人々の群れを見ていると思い出されるのが、土田宏氏の著作「ケネディ 神話と実像」にもあるケネディ大統領の西ベルリン訪問時の熱狂ぶりである。前述のニュースソースでは「私はベルリン人だ」と約されているが、正確には「イッヒ ビン アイン ベルリーナー(私も一ベルリン市民だ)」の方が意味が近いだろう。(ケネディ氏はドイツ語を言い間違えたようだが)
いずれにせよ、ドイツ人にとってオバマ氏は「ケネディ再来」のスーパースターに映っているのは間違いない。

「チェインジ!」
オバマ氏のこの力強い呼びかけは、8割の米国人が自国が悪い方向に進んでいるという懸念と同調するかのように、ブッシュ政権時代の「米国=それは帝国」かと物申したいユニテアリズム(一国決定主義)からの脱却のためにも、欧州でも待ち望んでいたことでもある。
「アメリカの夢」を語りながら、現在の政治と国際関係、イラク戦争批判を堂々と論じるオバマ氏の主張は、ペトロニウスさま流の言葉を借りるとすれば善悪の二元論的な従来の米国人風の単純な発想ではなく、むしろ様々な可能性を想像する欧州型と言えよう。ここにもオバマ人気の理由がありそうだ。

私がオバマ氏を再評価したのは、7月21日からアフガニスタン、中東をはじめ、ドイツ、フランス、英国を大統領候補として歴訪したことだ。ご承知のように、異国の彼らからどんなに熱狂的に支持されても、ただの1票にもならない。むしろ、どんな些細なことでも、ちょっとした一言でも批判の対象と攻撃の材料として虎視眈々と観察しているマケイン陣営の動向を考えれば、この訪問にはおおいなるリスクが伴う。しかし、一番の弱点をリスクをとって克服し、”外交実績”の成功に見事にもっていったオバマ氏の政治家としての能力とセンスは、死に体の我が国の政治家たちをはるかに凌駕している。
「チェインジ!」
いやいや、その言葉は日本の政治にとっても必要ではなかろうか。

3年前、ベルリンを訪問した時に、この塔は誇らかに輝いていた。1951年6月17日、凱旋塔は英国とフランスがドイツに対する戦争終結宣言をした地でもあり、また翌々年のこの日、東ドイツの労働者が共産党支配に対して暴動を起こしてソ連軍によって鎮圧された歴史的であり政治的な地でもある。彼は、ケネディのように伝説をつくりつつあるのだろうか。北京オリンピックの日本人選手の活躍だけでなく、米国大統領選挙も気になるのだが。



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