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東京クヮルテットの室内楽 Vol.6

2011-07-07 23:14:20 | Classic
東京クヮルテットのチケットは、毎回入手困難。しかも、今回はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で首席ヴィオラ奏者としてご活躍されている紅1点、しかも美人の清水直子さんを迎えてのモーツアルトの弦楽五重奏を演奏するというのだから、チケット発売前夜から気合を入れて戦闘体制で眠りにつく。案の定、ようやく1時間たって繋がった王子ホールでは取り扱い分はすでに完売済みとのこと。気を取り直して、すかさず、別のチケット会社に電話をかけ直し、残り4枚のところをようやく押さえることができた。ほっ・・・。

今夜の典雅で明朗なモーツァルトを奏でる東京クヮルテットの演奏は、清水直子さんとの息もぴったりでさすがに円熟していると感じる。そして演奏内容も、幾度も推敲を重ねた深さにある。何度もメンバーチェンジをしながら、昨年結成40周年まで迎えた同カルテットは、耳の肥えた人もうならせる渋さである。そんな中にも、溌剌としたきらめきオーラを放つのは、マーティン・ヴィーヴァー氏の第1ヴァイオリンである。すべてがわかっているベテラン上司に果敢にも(ちょっとだけ)挑むかのような音楽が、意外にも新鮮さとある種の緊張感をもたらしている。この場合の緊張感は、あまりにも美しいがゆえにその美にだけ心をゆだねてしまいがちなモーツァルトの音楽に、音の瞬間の連続に意味を与えているとも感じる。そして、クライヴ・グリーンスミスさんのチェロには、秘めたる情熱が・・・。
それにしても、室内楽は難しい。

さて、話は演奏内容からそれるのだが、先日の東日本大地震の復興援助のために、世界中を飛び回っている東京クヮルテットも世界各地でチャリティーコンサートを開催しているそうだ。それとは別に、会場には日本音楽財団、神戸新聞主催、今年の2月に開かれたNPO法人阪神淡路大震災「1・17希望の灯り」支援のコンサートを録音したCD(非売品)を1000円以上(値段は1000円以上だったらいくらでも)で売っていて、その売上金を寄附するという。早速、私もCDを購入したのだが、考えてみれば前回の大地震のためのチャリティーコンサートが、CDとなって今回の大地震の復興への義捐金となる。なんと日本は、地震大国なのか。そして余談だが、CDの裏にストラディバリウスを何挺も所有しているこの日本音楽財団は、「BOAT RACEの交付金による日本財団の助成金を受けて実施しています」と記載があり、ボートレースファンからの贈り物と水面でゆれるハートのロゴマークがある。・・・知らなかった。。。

------------- 2011年7月7日 王子ホール -----------------
マーティン・ビーヴァー(第1ヴァイオリン)
池田菊衛(第2ヴァイオリン)
磯村和英(ヴィオラ)
クライヴ・グリーンスミス(チェロ)
&清水直子(ヴィオラ)

モーツァルト:弦楽五重奏曲 第3番 ハ長調 K515
      :弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調 K406 (516b)
モーツァルト:弦楽五重奏曲 第5番 ニ長調 K593

*アンコール
モーツァルト:弦楽五重奏曲 第1番 変ロ長調 K174 より 第3楽章 メヌエット

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