■加藤三七子句集『無言詣』
くちびるをよせ形代を流しけり
石人ゆき石羊ゆきし走馬灯
喫茶去とさみだれはぎの咲きそめし
無言詣人のうしろにつきながら
たかだかと月鉾ゆけり雨の中
いつとなく春玲瓏の瀧となる
真直なる瀧の透くなり冬木立
泪ぐむごとき榾あり春焚火
春愁のふだらく曼荼羅掛流す



那智瀧図(根津美術館)
■菅居正也遺歌集『父恋ふる父』
秋色 那智にて
くもの巣に黄葉一つゆれて居り
ジンジャーの匂頼りて夜を帰る
曼珠沙華かたまり枯るる墓の道
那智時代
あらたまの年のはじめを拝みぬ 遠世の祖の宮居はるけく
道端の破れ茶碗のたまり水 日に光りつつ一日過ぎたり
吾一人暗き思ひに黙居りて ふと鳴き出す蝉を聞きたる
台風の遠く過ぎると告ぐる日を しのぎよき日と人は白しぬ
勝浦ライオンズ十五周年招待受け
又に会ふ友皆嬉し握る手の 湿り消さじ心足らいて
くちびるをよせ形代を流しけり
石人ゆき石羊ゆきし走馬灯
喫茶去とさみだれはぎの咲きそめし
無言詣人のうしろにつきながら
たかだかと月鉾ゆけり雨の中
いつとなく春玲瓏の瀧となる
真直なる瀧の透くなり冬木立
泪ぐむごとき榾あり春焚火
春愁のふだらく曼荼羅掛流す



那智瀧図(根津美術館)
■菅居正也遺歌集『父恋ふる父』
秋色 那智にて
くもの巣に黄葉一つゆれて居り
ジンジャーの匂頼りて夜を帰る
曼珠沙華かたまり枯るる墓の道
那智時代
あらたまの年のはじめを拝みぬ 遠世の祖の宮居はるけく
道端の破れ茶碗のたまり水 日に光りつつ一日過ぎたり
吾一人暗き思ひに黙居りて ふと鳴き出す蝉を聞きたる
台風の遠く過ぎると告ぐる日を しのぎよき日と人は白しぬ
勝浦ライオンズ十五周年招待受け
又に会ふ友皆嬉し握る手の 湿り消さじ心足らいて
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