勇気の強い意志は、気迫となり、気概・気骨となって闘志を燃やす。

2012年10月05日 | 勇気について

5-4-3.勇気の強い意志は、気迫となり、気概・気骨となって闘志を燃やす。
 危険とその恐怖は、短時間で終わることも多い。それへの忍耐は、持続して耐えるよりも、その瞬時の強い恐怖に、強い対抗力をもって耐えるという、強さが肝要となる。そういう場合、勇気に働く根性とか堪え性は、持続への忍耐であるよりも、強い力に折れることなく渾身の力を注いで対抗できる激しさということになる。
 攻撃の勇気では、相手が猛反撃してくると、つい臆して、攻撃を戸惑ったり断念したくなって、果敢な姿勢への集中が困難になってくる。勇気は、攻撃への集中に努めねばならない。そういう集中した精神状況を気迫という言葉が表す。気迫は、危険や恐怖を決然と排除し、屈することなく攻撃的に全身全霊を傾ける強い勢いをもつ。「にらみつけ」「歯噛みをして」攻撃的に理性を身体化し、意気込み、気合をいれ、満身の力をこめ、死力を尽くして攻撃意志をその対象へと集中する。
 気迫は、緊急時の瞬発力で、より身体的であろうが、勇気の強靭な不撓不屈の精神は、気概とか気骨といったもので語られる。気概・気骨ある精神は、危険・危機の困難に屈することなく、これを断固としてはねつけて、臆しひるむことなく強い意志をもっておのれを貫く。気迫や気骨も、筋肉と同じで、使うことでだんだんと堅強なものとなる。

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