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笠間市文化財公開~石寺「弥勒教会」

2016年10月31日 | 笠間
笠間市石寺の「弥勒堂」。
ここに国指定重要文化財「木造弥勒仏立像」が安置されている。

22、23日の両日、行われた笠間市の文化財公開。
文化財公開パンフレット
写真は23日に行った時の様子。
文化財そのものは、ここでも撮影不可のため、雰囲気だけ。
パンフレットでは「弥勒教会」となっているんだけど、それは、「木造弥勒仏立像」を保存するために、地元の人々が結成した宗教法人としての名前。
建物としては「弥勒堂」というのが正解のようです。

しかし、この「木造弥勒仏立像」の辿った道は、波乱万丈。

法治元年(1247)、笠間城主・笠間時朝(藤原朝臣時朝/長門守)の本願により作られた弥勒如来。(笠間六体仏の一つ)
功徳山馬頭院石城寺の本尊でありながら、明治時代に廃寺。
明治初年、廃仏毀釈という時代の荒波の中で、弥勒堂は解体。
行者の家に20年保管された後、村の不動尊に併祀された。
大正9年(1920)7月、国宝に指定。
昭和2年(1927)9月、解体修理の際、胴体内部の銘文により弥勒如来であることが判明。
(ってことは、何の仏様か、忘れ去られていたということ!)
昭和20年(1945)、敗戦により国宝解消。
昭和25年(1950)、改めて国の重要文化財に指定。
昭和48年(1973)、現在の堂宇を建立、安置。
そうか、敷地に至る過程で、神社があるのが気になっていたけど
「神仏習合」よりは、「廃仏毀釈」の影響と見るのが、より正しいかな?

かつての弥勒堂は、五間(約9m)四方の方形で、飛騨の職人が一夜にして建てたとの伝承がある、立派なものだった、と。

寛延3年(1750)、社寺役所に提出された「境内差出帳」によると、「弥勒菩薩」となっていて、「運慶の正作」となっているらしい。

私、恥ずかしながら、「弥勒菩薩」という言い方は知っていたけど、「弥勒如来」という言い方を知りませんでした。
菩薩は修業中を意味するワケですが。
弥勒菩薩はお釈迦様の入滅後、56億7千万年後、如来となるため修行している、と説明されますが。
未来の姿を先取りして、「弥勒如来」と呼ばれることもあるようです。

以下、「かさま文化財公開」の資料から

国指定重要文化財「木造弥勒仏立像」
製作:法治元年(1247)
像高:175.2㎝
光背高:194㎝
台座高:44㎝
指定:大正9年8月16日

 本像は、ヒノキ材の寄木造であり、漆箔が施され、玉眼嵌入(ぎょくがんかんにゅう)です。
螺髪(らほつ)は各粒を大きめにつくり、その各々には旋毛(せんもう)を彫出しています。
肉髻(にっけい)は低くて地髪の鉢が張り、その髪際はゆるい波形となっています。
衲衣(のうえ)の衣紋は複雑であり、この時代に流行した中国宋朝の様式と鎌倉彫刻の様式が確立された 13世紀中ごろの一典型をあらわす作品であると考えられます。
光背は二重円光で頭光心(ずこうしん)八葉、台座は蓮肉(れんにく)一材で蓮弁は打付け、敷茄子(しきなす)は二枚矧(にまいはぎ)であり、光背、台座ともに造立当時のものであると考えられます。
 像内墨書銘により、造立の願主として笠間時朝の名前がみられます。
また、右足枘(ほぞ)内側には「□時朝同身(之)弥勒」とみられることから、時朝と同じ背丈であることがわかります。

【参考資料】


「前長門守時朝入京田舎打聞集」(さきのながとのかみときともにゅうきょういなかうちききしゅう)
※時朝私撰の和歌集
 長門守時朝、等身の泥仏あまたつくりたてまつるををがみにまかりて、かへりてつかはしける 浄意法師
きみが身にひとしきとききし仏にぞ心のたけもあらはれにける
  返事
心よりこゝろをつくる仏にてわが身のたけをしられぬるかな

※笠間時朝と浄意法師のやりとりから、木造弥勒仏立像だけでなく、楞厳寺の木造千手観音立像や岩谷寺の木造薬師如来立像についても、時朝の背丈と同じ像高であったことがわかります。

オマケ
「弥勒堂」の周辺道路は大変狭く、車のすれ違いが困難です。
当日は、少し離れた場所に臨時駐車場が設けられ、事実上の一方通行になっていました。

看板。
地図にあるバス停「石寺」は、現在、使われていない可能性が高いです。
茨城交通の「仮093」という路線らしいのですが、茨城交通のHPからは、路線図・バス停・時刻表とも確認できません。
10/25付け茨城新聞の記事。
KONASUKEの後ろ頭。
(つむじ周りがちょっと寂しい(笑))

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