しばらく間が空いてしまいましたが、高橋協子さんの「民話の世界展」の詳報その3です。
冒頭の画像は、静神社の「四匹の狐」。
と、そのその前に。
悪いキツネの話を一つ。
「おまんぎつね」(水戸市)
三の丸から柵町に下るさかを銀杏坂と呼ぶのは古くから大きなイチョウの木があったためです。
この銀杏坂に人を化かす「おまんぎつね」といういたずら好きな狐がいて、毎晩のようにここを通る人たちに悪さをしていました。
女に化けてひとりの武士に近寄り、その武士を坂からつき落とすこともあったそうです。
ある日のこと、下市の染物屋で職人をしていた源兵衛さんが金町の得意先のお祭りにお呼ばれし、帰る頃には夜になってしまいました。
ご主人のお土産にともらった重箱をふろしきに包んで持ち、銀杏坂まで来たとき、
「おいてけ、おいてけ、コン、コン。」
と聞こえたのです。
「さては おまんぎつねだな。
おれはだまされねぞ。」
と源兵衛さんが重箱の包みをつかみ直したとき、なにやらえり首を毛むくじゃらの手でつかまれたように感じました。
急いで店にたどりつき、包みをあけてびっくり。
重箱がなくなっていたのです。
翌日、そこへ行ってみたら空の重箱がころがっていたそうです。
さて、それに対して、良いキツネの話。
この狛犬の奥に展示してありました。
「静神社の四匹の狐」
むかし、静神社の森の中に四匹の兄弟狐が住んでおりました。
名前は上から源太郎、甚二郎、紋三郎、四郎介といいました。
ある日、狐たちが集まって相談をしました。
「おれたちの仲間には人間を困らせているものもいる。
ひとつ罪滅ぼしに、おれたちの手で荒れ野を切り開こう。」
ということになりました。
源太郎は静にとどまり川を守ることになりました。
甚二郎は野を、
紋三郎は山を、
四郎介は海を守ることになりました。
四匹の狐は開拓に精を出し、やがて村ができ、城がたつようになりました。
そして四匹は守り神となり、源太郎は瓜連城に、甚二郎は米崎城(那珂町)に、紋三郎は笠間に、四郎介は湊にまつられたということです。
那珂郡瓜連町の静神社のあたりは、むかし静織(しどり)の里とも呼ばれ、常陸の機織りの発祥の地とも伝えられています。
笠間稲荷の紋三郎狐には、こんな物語があったワケだね。
以前プレイした「ARかさま今昔物語」の紋三郎狐も、この辺の話がベース。
冒頭の画像は、静神社の「四匹の狐」。
と、そのその前に。
悪いキツネの話を一つ。
「おまんぎつね」(水戸市)
三の丸から柵町に下るさかを銀杏坂と呼ぶのは古くから大きなイチョウの木があったためです。
この銀杏坂に人を化かす「おまんぎつね」といういたずら好きな狐がいて、毎晩のようにここを通る人たちに悪さをしていました。
女に化けてひとりの武士に近寄り、その武士を坂からつき落とすこともあったそうです。
ある日のこと、下市の染物屋で職人をしていた源兵衛さんが金町の得意先のお祭りにお呼ばれし、帰る頃には夜になってしまいました。
ご主人のお土産にともらった重箱をふろしきに包んで持ち、銀杏坂まで来たとき、
「おいてけ、おいてけ、コン、コン。」
と聞こえたのです。
「さては おまんぎつねだな。
おれはだまされねぞ。」
と源兵衛さんが重箱の包みをつかみ直したとき、なにやらえり首を毛むくじゃらの手でつかまれたように感じました。
急いで店にたどりつき、包みをあけてびっくり。
重箱がなくなっていたのです。
翌日、そこへ行ってみたら空の重箱がころがっていたそうです。
さて、それに対して、良いキツネの話。
この狛犬の奥に展示してありました。
「静神社の四匹の狐」
むかし、静神社の森の中に四匹の兄弟狐が住んでおりました。
名前は上から源太郎、甚二郎、紋三郎、四郎介といいました。
ある日、狐たちが集まって相談をしました。
「おれたちの仲間には人間を困らせているものもいる。
ひとつ罪滅ぼしに、おれたちの手で荒れ野を切り開こう。」
ということになりました。
源太郎は静にとどまり川を守ることになりました。
甚二郎は野を、
紋三郎は山を、
四郎介は海を守ることになりました。
四匹の狐は開拓に精を出し、やがて村ができ、城がたつようになりました。
そして四匹は守り神となり、源太郎は瓜連城に、甚二郎は米崎城(那珂町)に、紋三郎は笠間に、四郎介は湊にまつられたということです。
那珂郡瓜連町の静神社のあたりは、むかし静織(しどり)の里とも呼ばれ、常陸の機織りの発祥の地とも伝えられています。
笠間稲荷の紋三郎狐には、こんな物語があったワケだね。
以前プレイした「ARかさま今昔物語」の紋三郎狐も、この辺の話がベース。