本日 3月26日 日本経済新聞に中国古典学者 興膳 宏先生が「漢字コトバ散策」として毎週日曜日 興味深いコーナーを書かれています。
今日の話題は、「人間」。 これは本来中国では「人の世」を意味し 読み方も(じんかん)。人そのものを意味するのは日本語独特の用法であることを記されています。
織田信長が桶狭間の一戦を前に 幸若舞の「敦盛」かの有名な「人間 五十年、下天(化天)の内をくらぶれば、夢まぼろしのごとくなり。一度生を得て滅せぬ者はあるべきか」を舞ったことに言及されています。
この言葉はしばしば耳にし、なんとなく解かったつもりだったのですが では「本当の意味は?」と問われたら 人間を63年やってきたのに小生は回答ができません。今日この日経のコーナーを読み解かりかけました。
浅学非才 インターネットを駆使し ようやく以下の事柄を理解しました。余りのうれしさに 以下に披露する次第。ご笑覧あれ。
この原典は仏教の「倶舎論」という論書であること。
人間(にんげん)は 人間界のこと 下天(または化天)とは仏を守る四天王の住む世界のことだそうです。この天界の一昼夜は 人間界の50年に当たり、住人の定命は五百歳(ここで計算500年×365日×50年=9,125,000年ーー人間界換算 実に長命ですな!!)化天界では その一昼夜は人間界の800年住人の定命は8000歳 もうこうなると 計算しても無意味 気の遠くなるような寿命になります。下天は「信長公記」 化天は「幸若舞」にそれぞれ異なって表記されているようです。読み方は 下天は(げてん) 化天は(かてん)。
以上の事を参考に 信長のこの舞に込めた思いは 「天界に比べて 人間界の寿命は遥かに短く 正に 夢幻のようだ」ということか。
五十歳を遥か昔に通り過ぎ 還暦をも過ぎた小生。
戦国時代の信長のようにイチカバチカ 命を賭けての勝負はもう縁が無いでしょう。でも 毎日を坐禅でいう「この一瞬に生きる。この一呼吸に生きる」を実践することで その一瞬を大切にし 何事をも大事にして行けば、これからの人生が意味のある 非常に面白いものになるのかも知れない。
そんな自分勝手な事を考えさせられました。