こめこめアップル・北海道

北海道のお米とりんごの話、それと魚とチーズの話。
せっかくだから観光情報と美味しいものの話も写真つきでご紹介。

とうきびの花

2009年08月31日 | 牧場と畑のこと



子供の頃から身近に存在していた「とうきび」。
全国的には「とうもろこし」といいますね。

夏休みも終わり頃になると、
その辺の畑のあちこちでで実が大きくなっているので
農家の人にお願いして、分けてもらったりしていましたが

どうも「はてな?」と気になることがあって・・・。





私はずっと長いこと、コレが「とうきびの花」だと思っていました。





なのに「とうきびの実」はこんな下の方になります。

花の位置と、とうきびの実についている位置が
どう考えてもずれているのです。

で、疑問はそのままにして月日がたち・・・。

ここ札幌に来てからは裏にとうきび畑もあることだし
何十年越しの疑問を解き明かすチャンスなので
ちょっと観察をね、してみました。





春、4月下旬から5月中頃までの間にまかれた種は
発芽し、成長して畑は一面緑になります。





やがて、一番上の葉の中からこんなものが伸びてきます。

やや!これは「とうきびの蕾」でしょうか?




成長すると、こうなります。





アップで見るとこんな感じ。花は花でもこれは「雄花」でした。

いっぱい下がっているのは花粉の袋。

とうきびは「雌雄同株(しゆうどうしゅ)」
つまり、ひとつの株の中で雄花と雌花が別々に咲く植物なのだそうです。
「あけび」や「かぼちゃ」なんかもこの雌雄同種の植物らしいです。

えっ、かぼちゃってそうだったのかぁ。。。

ちょっとお米の花に似ています。
お米の花の写真はこちら




一方、雌花は雄花より少し遅れて出てきます。

やがて成長して・・・。





こうなります。このもじゃもじゃが「とうきびの雌花」です。

このひげはめしべの先端。
一本一本がそれぞれ受粉して、とうきびの黄色いつぶつぶになります。
とうきびは風で受粉します。
そろったとうきびを作るためには、受粉の確立を高めるため
たくさんまとめて育てる必要があるそうです。

そういえば、とうきびは必ずまとめてにぎやかに植えてあります。
どの畑でもそうでした。

いろんな種類を近くに植えてしまうと
違う品種のとうきびになってしまうので、
ひとつの畑にはひとつの種類のとうきびだけを植えるのですよ。




受粉も成功し、やがてとうきびの実はふっくらとしてきます。

めしべだった「ひげ」が上から3番目の写真のように茶色くなって
さきっぽまで身が入ってきたら収穫時です。

だいたい、タネを蒔いてから90日くらいで収穫できます。



・・・・・・・<おわり>・・・・・・・




最新の画像もっと見る