コメちゃんの悪性リンパ腫闘病日記

悪性リンパ腫になってからの生活の様子と病気についての考え方を書いていきます。

グルタミン酸についての考察

2017-05-16 15:47:13 | 日記
今回は「グルタミン酸」について考えてみた。
グルタミン酸(2-アミノペンタン二酸)はタンパク質構成アミノ酸のひとつで
体内で合成できる非必須アミノ酸である。
構造から考えてみる。
炭素数5の炭化水素ペンタンCH3(CH2)3CH3の両端の炭素の水素が水酸基に替わると
1,5‐ペンタンジオールHOCH2(CH2)3CH2OHになる。
1,5‐ペンタンジオールの両端の水酸基がアルデヒド基に替わると
グルタルアルデヒド(1,5-ペンタンジアール)OHC(CH2)3CHO になる。
グルタルアルデヒド(1,5-ペンタンジアール)の両端のアルデヒド基がカルボキシ基に替わると
グルタル酸(1,5-ペンタン二酸)HOOC–(CH2)3–COOH になる。
グルタル酸(1,5-ペンタン二酸)の2位の炭素に酸素が付くと
α-ケトグルタル酸(2-オキソグルタル酸)になる。
体内ではグルタミン酸(2-アミノペンタン二酸)H2N-CH(CH2-CH2-COOH-COOH)は
このα-ケトグルタル酸(2-オキソグルタル酸)が
グルタミン酸トランスフェラーゼの作用により
他のアミノ酸からアミノ基転移を受けることで合成される。
あるいは、グルタミン酸デヒドロゲナーゼによる
グルタミン酸のα-ケトグルタル酸(2-オキソグルタル酸)とアンモニアへの分解反応の逆反応により合成される。
我々に一番身近なグルタミン酸といえば
グルタミン酸のナトリウム塩を利用した調味料の「味の素」がある。
約100年前に池田菊苗博士が昆布から抽出したうま味物質がグルタミン酸ナトリウムであった。
グルタミン酸ナトリウムの性質として
味覚から過剰摂取を感知できないという問題がある。
ある程度の分量を超えて摂取すると味覚の感受性が飽和状態になり
同じ味に感じてしまうため過剰摂取になりやすい。
グルタミン酸ナトリウムの過剰摂取の毒性を物語る事件としては
中華料理を食べた人が頭痛、顔面の紅潮、体の痺れなどの症状を訴えた中華料理店症候群がある。
これは中華料理でグルタミン酸ナトリウムを大量に使って調理したのが原因とされている。
グルタミン酸ナトリウムの過剰摂取の毒性は次に述べるグルタミン酸の性質によるものと思われる。
グルタミン酸は神経系では、興奮性神経伝達物質の一つであり
記憶・学習などの脳高次機能に重要な役割を果たしている。
他方、グルタミン酸は、神経系では、内因性興奮毒としての性質を持ち
細胞死、パーキンソン病、うつ病などの神経症に関わっている。
グルタミン酸は脳虚血などの病的状態においては神経毒として作用し
神経細胞の壊死を起こす。
ニューロン周囲のグルタミン酸濃度が危険な濃度にまで達すると
アポトーシスと呼ばれるプロセスによって自己を殺すが
この作用はNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されて
グルタミン酸とともにCaイオンの過剰流入を引き起こすことによって生じると推定されている。
このNMDA型グルタミン酸受容体は
記憶や学習、また脳虚血後の神経細胞死などに深く関わる受容体であると考えられていて
通常は細胞外マグネシウムイオン (Mg2+) によって
チャネル活性が阻害されているため
脱分極刺激などで Mg2+ を外してやらないと活動できない。
シナプスにおけるグルタミン酸の動態を考えてみると
シナプス前終末から放出されたグルタミン酸は
シナプス後細胞のグルタミン酸受容体に結合しその効果を発揮する。
伝達終了後、
シナプス間隙のグルタミン酸は
アストロサイトおよびシナプス後神経細胞膜に存在するグルタミン酸トランスポーターにより細胞内に取り込まれる。
アストロサイトに取り込まれたグルタミン酸は
グルタミン合成酵素によりグルタミンに変換され、グリア細胞外に放出され
グルタミン-グルタミン酸サイクルを経て
再びシナプス小胞に蓄えられる。
こういう風にシナプス間隙におけるグルタミン酸濃度は厳密に制御されなければならないが
グルタミン酸トランスポーターの機能不全によるグルタミン酸神経伝達(興奮性)の過剰な活性化や
GABAシナプス伝達(抑制性神経伝達)の低下が起こると
統合失調症やうつ病を発症しやすくなると考えられている。
グルタミン酸について考えてみた時
タンパク質構成アミノ酸として、あるいは神経伝達物質として
体に必要な生体分子であるが
グルタミン酸濃度が高くなると神経細胞死を起こすように
ここでも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」が当てはまる。
どんなに体に必要なものでも沢山あればいいということではない、適正量がある。
逆に体に悪いと言われているものも、適量では体にいいかもしれない。
適正量を考えずに、ある物質が体にいい悪いを論ずるのはナンセンス。
昨今、何事も白黒はっきりつけようとする風潮があるが
この世の中、白黒をはっきりつけれる事柄の方が少ないのではないか、と思う。






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