旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

フィンランドの百年は人の百年

2017-11-10 14:14:14 | フィンランド
ヘルシンキからの帰国便は午後五時過ぎなので、午前中はホテルの周辺を散歩する。
1893年から2009年まで列車が走っていた道が、今は散歩道になっていると教えていただき歩いた。元線路の道というのは、風景がちがいますね↓

ガードを超えると、ヘルシンキ中央駅へ続く広場に出る。ここは長年工事中。
巨大な白い建物は図書館。もうすぐ出来上がるそうで、楽しみです↓今回の旅では北欧の図書館の美しさを知りましたので↓

このあたり、居心地の良い場所になっていくでしょう


国立博物館へ向かっていたが、途中でこんなポスターを見つけた↓

フィンランド語だけで読めないが、今年建国百年を迎えるフィンランドの展覧会企画のひとつだろう。
すぐ後ろの建物で開催中。この建物も由緒ありげ。入り口に由来が英語で書かれていた。
●ハカサルミ・ヴィラ
1845年帝政ロシア領時代のフィンランドでロシア皇帝のアドバイザーも務めていた元老院議員、カール・ヨハン・ワレーン氏が建てたもの。この人は名前から推察するにスウェーデン系と思われる。(フィンランドは今もスウェーデン系とロシア系の住民が十数パーセントいる多民族の国)
彼が義理の娘オーロラ・カラムズィンに与え、彼女は1902年に亡くなるまで住んでいた。1911年より国が管理する博物館となっている↓


そこで開催していた展覧会は、まったく予期していなかっただけにとても印象に残るものだった
★⇒こちらに書きましたので、是非お読みください
 




展覧会の二階片隅に「エイジング・カメラ」というのがあった↓

つまり、これで撮ると年老いた自分に写るという、あまりうれしくないカメラ⇒自分で実験、ううむ…

アルバート・アールトの設計したフィンランディア・ホールの前で、マンネルヘイメン通りをわたり


フィンランド国立博物館に到着↓

ここは歴史から自然から、幅広い分野が幅広い時代と地域にわたり紹介されている↓

改装されて見やすい展示になっていた
火打石
黄金の装飾品
バイキング時代の文化もおもしろい

キリスト教化してからは、中央ヨーロッパと似た展示が多い。これはある聖人の棺桶の四面を再現したもの↓


ロシア支配時代の百年について、一部屋だけがあてられていた↓ここの部屋の係員の方は話好きでいろいろ面白い話をきかせてくれた↓
ロシア皇帝の玉座はほとんどが破壊されてしまっていて、ロシア国外に現在のこっているのはこれだけなのだそうだ↓


●マルカ札~旧フィンランドの旧通貨
ロシア皇帝アレクサンドル二世によってフィンランドの自治が拡大され、1860年にフィンランド独自の通貨「マルカ」がつくられた。
これのよってフィンランドは独立への大きな一歩を踏み出すことができたと言えるだろう。
そのころの紙幣を展示してあった↓

フィンランドは2002年よりユーロに移行している。それ以前のフィンランド・マルカの時代のインフレを考えると、フィンランドはユーロを導入して最も成功した国のひとつである。
※このあたりの話はまた別に

国立博物館は丹念に見ていくと、紹介したい材料がごろごろしている。また、ゆっくり訪れたいと思います。

****
ホテルへもどる途中にみかけた劇の看板これは「恋の落ちたシェークスピア」ですね。フィンランド語で演じられるのだろうか。小さくてもなんでも揃っているフィンランド。

モールで簡単にランチをしてホテルに戻って預けてあったスーツケースをうけとり、14時半に空港へ向かって出発しました。









コメント
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