ミーハーのクラシック音楽鑑賞


クラシック・コンサートなどの感想を臨場感交えながら独断と偏見で綴るブログ

今年の芸術鑑賞始めはレニングラード国立バレエの『海賊』

2012-01-07 22:32:19 | バレエ
昨日(6日)東京文化会館で公演されているレニングラード国立バレエの『海賊』を観てきた。音楽はアドルフ・アダン、チェザーレ・ブーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ、パーヴェル・オリデンブルグスキー。振付はデヴィッド・ビントレー。改訂演出はファルフ・ルジマトフ。指揮はアナトーリー・リバルコ。管弦楽はレニングラード国立歌劇場管弦楽団。主な出演者は下記の通り。

  メドーラ:イリーナ・ペレン
  コンラッド(海賊の首領):ファルフ・ルジマトフ
  アリ(海賊):レオニード・サラファーノフ
  ギュリナーラ:タチアナ・ミリツェワ

  ランケデム(奴隷商人):デニス・モロゾフ
  ビルバント(海賊):ウラジーミル・ツァル
  セイード・パシャ(トルコの総督):マラト・シェミウノフ
  フォルバン:オリガ・セミョーノワ
        クリスティーナ・マフヴィラーゼ
        ニーナ・オスマノワ
        ニコライ・アルジャエフ
        ロマン・ペトゥホフ
  アルジェリアの踊り:アレクセイ・クズネツォフ
  オダリスク:アンナ・クリギナ
        ワレーリア・ザパスニコワ
        エカテリーナ・クラシューク

上演時間 第1部(第1幕と第2幕)約60分 休憩20分 第2部(第3幕)約30分 
《18時30分開演、20時35分終演》

初めて観るバレエなので行く前にしっかり予習していったが、ストーリー展開は第1部の約60分で終わってしまい、第2部の約30分はバレエ主体の展開の構成だった(まあ、それはそれでよかったが・・・)。

第1幕。冒頭のプロローグは映像、斜幕、舞台装置をうまくミックスさせて、船が難破して3人の男たちが漂着するシーンをうまく見せる。この演出を観た途端に、これはかなり現代的な展開および演出になるなあと思う。その勘は大当たりで、ストーリー展開は目にも留まらぬはちとオーバーだがとてもスピーディ。それでも、クラシックバレエの醍醐味というか完成された肉体美と圧倒的なテクニックもふんだんに披露していく。

最大の見せ場は洞窟と思われる場でメドーラ(ペレン)、コンラッド(ルジマトフ)、アリ(サラファーノフ)の3人が踊るシーン。これは圧巻。ペレンは少し大柄で華奢とか繊細とかいう言葉は少し似合わないが、大きく舞う姿はまるで丹頂鶴のようであり、倒れ込んだときの姿は思わず息を飲むほどの可憐さを魅せてくれる。ルジマトフはもう年ということもあるが、ジャンプ力に躍動感はないものの、その顔と存在感で十二分。そして、サラファーノフだが、彼はもう人間業とは思えないほどの跳躍力と超絶技巧の連発で驚きの連続。いや〜、バレエがいかに人間の肉体美の限界に挑戦しているかを堪能させてくれるかを教えてくれる。とにかく、このシーンを観れただけでも行った価値はあり、感涙ものだった。

第2部は前述の如く、すこしストーリーからかけ離れるように、ピンクがかった白装束(チュチュ)の女性たちを中心にしたバレエを見せる構成となる。ただ、30人近い女性たちの群舞は統率感がいいとは思えず、せっかくのペレンの踊りの部分もあまり盛り上がらなかった。また、ルジマトフとサラファーノフの踊りもほんの少しで正直消化不良。改訂演出したルジマトフさんよ、もう少しサラファーノフの踊りを見せるなり再考してほしい。

それにしても、このバレエ。ルジマトフがペレンとサラファーノフのために改訂演出したような舞台だった。それだけ、彼がこの2人にバレエ団の次世代を担うことを託している証しだろう。

さて、指揮と演奏だがこれは共にあまり感心できなかった。というのも、あまりにも私たちはバレエの裏方ですよに徹しすぎていたからなのかもしれない。できれば、もう少し音楽も楽しいのよ、私たちの演奏も聴いてよ、という主張がほしかった。

最後に、レリングラードという地名はすでに存在しない。1991年から正式名称はサンクトペテルブルクである。それゆえに以前はレニングラード・フィルといったオケも今は当然ながらサンクトペテルブルク・フィルという。しかし、このミハイロフスキー劇場バレエ(1997年から英語名はミハイロフスキー・バレエ Mikhailovsky Ballet )のことを、日本ではなぜかレニングラード国立バレエと呼んでいる。これは明らかに可笑しくもあり失礼であり、主催者は次に彼らを招聘するときはその名を変更してもらいたい。
ジャンル:
芸術
キーワード
レニングラード コンラッド サンクトペテルブルク ワレーリア ミハイロフ エカテリーナ クラシックバレエ クズネツォフ ミハイロフスキー劇場 レニングラード・フィル
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