ミーハーのクラシック音楽鑑賞

ライブ感を交えながら独断と偏見で綴るブログ

ズービン・メータ & ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

2016-10-11 13:43:39 | 海外オーケストラ
先日(7日)サントリーホールで開かれたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公演を聴いてきた。指揮はズービン・メータ。ピアノはルドルフ・ブッフビンダー。

【演目】(※はアンコール曲)
ブラームス/ピアノ協奏曲第1番ニ短調
※アルフレート・グリュンフェルト/「ウィーンの夜会」
  〜 休 憩 〜
ドビュッシー/交響詩「海」―3つの交響的スケッチ
ラヴェル/ラ・ヴァルス
※チャイコフスキー/『白鳥の湖』から「ワルツ」
※J.シュトラウスⅡ/トリッチ・トラッチ・ポルカ
《19時00分開演、21時15分終演》

1曲目。前日のP.ヤルヴィ&N響公演では客席にいたルドルフ・ブッフビンダーだったが、この日は指定席のピアノの前へ。ブッフビンダーは1946年12月1日生まれなのでもうすぐ70歳。その技術と音色は2〜3年前に比べると少し変化していて、以前はもう少し直球勝負の演奏をしていたが、今回は変化球を使うようになったと感じざるをえなかった。つまり、以前のブッフビンダーならば協奏曲、ましてやブラームスならば交響曲的かつ壮大華麗に弾いていたのだが、今回はブラームスにもかかわらず室内楽的というかこじんまり纏めた弾き方をしていた。これは年齢的なものよるものなのか、心境の変化によるものなのか解らない。ただ、こうした弾き方によって円熟味というかいぶし銀のような音色は聴くことができた。

2曲目。ウィーンフィルは毎年秋に来日しているので、楽団員たちはサントリーホールを知り尽くしているようで、観客席を見渡したりすることもなく、まるで日本のオケと同じような立ち振る舞いでいる。こうした慣れというか緩みが時に墓穴を掘ったりすることがあるが、このオケにはそうしたスキも緩みもない。ドビュッシーの交響詩「海」はウィーン国立歌劇場のオケピが多いウィーンフィルにとっては得意とする曲とは思えないが、繊細な部分を表現する機動力というか推進力は素晴らしく、色彩感というか海の蒼さの濃淡のな味わいをしっかりと見せてくれた。

3曲目。ズービン・メータは今年80歳になったせいか、1曲目と2曲目はやや抑えた指揮ぶりだったが、「ラ・ヴァルス」になると水を得た魚のように活力に溢れて、オケ全体を鼓舞していく。同様にコンマスのライナー・ホーネックや第1ヴァイオリンの最後方にいる楽団長のアンドレアス・グロースバウアーも身体を大きく動かして、オケを盛り上げていく。これ呼応してバレエ音楽(「ラ・ヴァルス」はバレエ・リュスのための音楽として作曲された)を熟知しているオケは、ラヴェル特有のうねりの折り合いが三重にも四重にも重なり合い心地よく伝わってくる。こうなると、ニューイヤーコンサートではないが、バレエダンサーに登場してもらいたくなってくる。w

アンコールは「ラ・ヴァルズ」の後だから同じラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を期待したが、意外にも『白鳥の湖』の「ワルツ」だった・・・・・・。

それにしても、観客が前日のN響とまったく違うのには驚いた。チケット代が高いこともあるが若年層はほぼ皆無で、客席の多くは中高年の海外赴任や渡航経験者といった感じで、どことなく社交場といった雰囲気。こうした人たちは来日オペラやバレエには行くだろうが、日本のオケへ行くことはあるのだろうか。もう少し、日本のオケやオペラ、バレエにも足を運んで、ついでに寄付でもしてくれたらありがたいのだが。
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