骨董 蘇鐵

~店主の雑記~

日本の上海蟹~ツガニ~

2015年11月10日 | 日記

ツガニは上海蟹の近縁種。一番美味しい旬の時期は、産卵の為に川を下る 9月~11月初旬。

鋏脚に濃い毛が生えるのが特徴。"Mitten crab (手袋ガニ)"(英名)。

  

甲羅の身にかぶりつくと、独特の香りと濃厚な甘味旨味が広がります。

楽しい美味しい夕食になりました。謝謝!


「犀皮」と「屈輪」

2015年10月09日 | 日記

   

「犀皮」とは、彫漆の一種で、薄い漆を何層にも塗り重ねて厚みをつくり、これを彫刻するという立体的な表現です。この塗り重ねる漆の色を層ごとに変えて、文様を斜めに彫り出すと、幻惑的な色層が現われます。宋時代を中心に行なわれました。

「屈輪」とは、ハート形や渦巻きのような抽象的な曲線文様のことで、香合や盆類など唐物の茶道具として、禅僧寺院を中心に建築や工芸の意匠にも用いられました。

現在では、犀皮に関わらず、堆朱・堆黒のような彫漆の技法を使い、唐草文や蕨手文などの文様を彫り下げたものを、一般的に、「屈輪(具利)」と呼んでいるようです。

表面の朱漆の下に漆が幾重にも重なり、美しい色調と曲線が暖かい広がりと生新さを感じさせます。


琉球漆器

2015年10月09日 | 日記
 
琉球王朝は、中国との朝貢貿易を中心に朝鮮・日本・東南アジア諸国との交易と文化交流を通して、独特な王朝文化をつくりあげました。                   中国からは、多くの文物と技術が伝わり、その一つが琉球の漆芸だと考えられています。

沈金は、漆面に刀で文様を彫り、漆を擦り込み、金箔を貼り、文様を表わす技法で、琉球沈金彫は比較的浅くリズミカルに彫られています。

豊富な紫外線を受けて発色した朱のあざやかさ、またその美しさの中のおおらかさは、亜熱帯の風土の中で育まれた琉球漆器の特徴です。